米連邦航空局、テキサス州エルパソの空域閉鎖を解除
FAAによると、この措置は「特別な安全上の理由」として発出されたもので、同日早朝のうちに空域閉鎖を解除し、「商業航空に対する脅威は存在しない」として通常運航を再開するとしている。
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米連邦航空局(FAA)は11日、テキサス州エルパソの国際空港周辺の空域を一時的に閉鎖し、すべての航空機の離着陸を止めていた措置を解除したと発表した。FAAによると、この措置は「特別な安全上の理由」として発出されたもので、同日早朝のうちに空域閉鎖を解除し、「商業航空に対する脅威は存在しない」として通常運航を再開するとしている。
FAAは10日の午後11時30分以降、エルパソ空港とその周辺10海里(約18キロ)範囲の上空を対象に、地上から高さ1万7999フィートまでの空域を「国家防衛空域」に指定し、約10日間にわたりすべての飛行を禁止する一時飛行制限(TFR)を発出していた。禁止対象には商業便、貨物便、一般航空機が含まれ、FAAは違反する航空機に対し法執行機関による取り調べ、民間航空免許の停止・取消しや重大な脅威と判断された場合には撃墜を伴う力の行使すらあるとしていた。
FAAは11日午前の声明で、「エルパソ上空の一時閉鎖は解除された」と発表した。またFAAは「商業航空に対する脅威は存在せず、すべての航空便は通常どおり航行できる」とした。ABCニュースはFAA当局者の話しとして、「この空域閉鎖は軍事用ドローンに関連する活動を念頭に置いた予防措置であった」と伝えている。これについては、メキシコの麻薬カルテルが米国の空域にドローンを侵入させたとみられる事案が引き金となり、国防総省がこれを無力化したとの情報もある。FAAと国防総省は協力してリスクを評価し、商業飛行への危険がなくなったと判断したという。
エルパソ空港側はFAAの一報を受け、航空会社や乗客にフライト状況について問い合わせるよう呼びかけていたが、突然の閉鎖と解除に地域の空港運営者や地元当局は困惑を示した。メキシコ政府も声明で、空域閉鎖の理由について情報を持っていないと述べ、事態の調査を求める意向を示した。なお、FAAの発表によると、メキシコ側の空域は措置の対象外であり、米国内の規制に限定された。
一方、エルパソ選出の下院議員はこの措置を「前例のないもの」と指摘し、FAAの判断と地元との連携不足を批判した。同議員は地域社会や空港運営関係者への事前通知がなく、情報の透明性が欠けていることを問題視していると述べた。
今回の空域閉鎖と解除は、発表から数時間での急転直下の動きとなったため、航空業界や地元住民に混乱を引き起こした。FAAは今後、閉鎖の背景や意思決定プロセスについて詳細な説明を行う必要があるとしており、連邦機関内部の調整と情報共有のあり方が課題となる見込みだ。
