◎サルたちは今月初め、サウスカロライナ州イエマシーのセンターから逃げ出し、うち4匹がいまだ逃走中である。
米サウスカロライナ州ビューフォート郡のアルファ・ジェネシス霊長類研究センターから43匹のアカゲザルが逃げ出した事件が新たな論争を巻き起こしている。
サルたちは今月初め、同郡イエマシーのセンターから逃げ出し、うち4匹がいまだ逃走中である。
動物愛護団体はセンターが過去に違反行為を繰り返してきたと主張。共和党の連邦議会議員は複数の政府機関による監査を求めている。
センターの報道官は以前、「職員が意図的にアカゲザルを逃がしたかどうかを調査している」と述べていた。
今回の大脱走後、SFスリラーのような医療研究業界の報告書に注目が集まった。
国立衛生研究所が主催した会合の2023年レポートによると、当局は中国当局による「生物学的攻撃」を念頭に、複数の研究を行っているという。
また同研究所は「この問題が国家の生物医学研究事業の安全を損なう恐れがある」と警告していた。
現地メディアによると、アルファ・ジェネシス霊長類研究センターと連邦政府の研究契約額は2021年以降、160%以上も急増したという。
同センターは今年だけで1900万ドルもの連邦契約を結んでいる。
サウスカロライナ州選出の共和党員であるメイス(Nancy Mace)下院議員は19日、ABCニュースのインタビューで、「サルの実験につぎ込まれた額に衝撃を受けている」と語った。
同センターは政府との契約について、「法律に基づき入札し、勝ち取ったもの」と強調している。
SNSには「中国のバイオテロに対応する研究が行われている」「サルを使って新たな生物兵器を作っているのでは」「逃亡したアカゲザルは未知のウイルスに感染し、言葉を話すことができる」といった投稿が多数寄せられている。