米国で「電解質サプリメント」人気高まる、注意点も
電解質とはナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの電気を帯びたミネラルで、体内の化学反応や水分バランスの維持に不可欠な物質である。
.jpg)
米国で電解質(エレクトロライト)サプリメントが若者を中心に注目を集めている。主にスポーツドリンクや粉末、タブレットなどの形で販売され、SNSではインフルエンサーが自作レシピや製品比較を投稿するなど、日常的に利用が広まっている。しかし専門家は、ほとんどの健康な人にとってこれらのサプリメントは必須ではないと指摘している。
電解質とはナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの電気を帯びたミネラルで、体内の化学反応や水分バランスの維持に不可欠な物質である。運動中の発汗などで失われるため、その補給手段としてスポーツドリンクなどが広く使われている。特にナトリウム(食塩成分)は汗とともに大量に失われるため、長時間の運動や高温環境では水だけでなくこれらのミネラル補給が重要になる場合がある。
電解質サプリメントの歴史は古く、代表的なスポーツ飲料「ゲータレード」は1965年に米フロリダ大学の研究者が、選手の大量の発汗で失われる水分と塩分を効率的に補うために開発したものである。当時の研究では、試合中に選手が体重の8キロ以上を失うこともあり、水分だけでなくナトリウムや塩化物の補給が体力維持に役立つことが示された。
だが現在販売されている多くの商品は糖分を含むものも多く、一般的な水分補給飲料と大差ないとして批判する声もある。糖分はナトリウムの吸収を助ける効果がある一方で、多量に摂取すると健康面での懸念につながる可能性がある。
専門家の意見としては、運動時間が2時間未満であれば水だけで十分、通常の生活に電解質サプリメントは必要ないという。健康な人の腎臓は電解質バランスを良好に保つ能力が高く、余分な電解質は尿として排出されるためである。また、日常的にサプリメントを摂取しても特段のメリットはなく、糖分や過剰なミネラル摂取がかえって健康リスクを招く可能性もあるとしている。
運動が長時間に及ぶケースや極端に汗をかく状況、あるいは病気や脱水症状がある場合などには電解質補給が有効だが、それも個人の汗の量や体質によって必要性が異なる。また、製品によって電解質の含有量が大きく異なるため、効果を得るには成分と使用場面を十分に理解する必要があると指摘される。
一部の専門家は、特にカリウムの過剰摂取に注意を促しており、正確な必要量を見極めずに自作の粉末やレシピを利用することは危険だと述べている。一般的な食事だけで日常的な電解質需要を満たすことは可能で、サプリメントは特定の状況下で戦略的に利用するべきだとしている。
最終的に、電解質の補給は体調や活動レベルに応じた適切な判断が重要で、安易に日常的な健康習慣として取り入れるべきではないというのが専門家の一致した見解である。
