◎オハイオ州イーストパレスティーンで今月3日に発生した貨物列車の脱線事故では大規模な火災が発生。発がん性があるとされる塩化ビニルなどの有毒ガスを大気中に放出した。
2023年2月22日/米オハイオ州イーストパレスティーン、トランプ前大統領と市の関係者(ロイター通信)

米国のトランプ(Donald Trump)前大統領は22日、貨物列車が脱線し、有害物質が流出したオハイオ州イーストパレスティーンを訪問し、バイデン政権を厳しく批判した。

この事故は今月3日に発生し、大規模な火災が発生。発がん性があるとされる塩化ビニルなどの有毒ガスを大気中に放出した。

州政府は水道水の水質検査について、異常はなかったと報告しているものの、市民に利用を避けるよう呼びかけている。

トランプ氏は「バイデンは事故に関心を示さず、州知事に責任を取れと圧力をかけている」と主張した。

またトランプ氏は「私が大統領なら市民を裏切るようなまねはしない」と語った。

地元住民は当局に責任を追及するよう求めている。

ブティジェッジ(Pete Buttigieg)運輸長官は23日に現場を視察する予定だ。

トランプ氏はイーストパレスティーンの市長と会談。オハイオ州選出の議員らも出席した。

その後、地元の消防署で記者会見が行われ、トランプ氏は連邦政府の対応を厳しく批判した。「オハイオ州は米国です。しかし、連邦政府はオハイオ市民を裏切りました。信じられないことに、私がオハイオを視察すると発表すると、バイデンは態度をコロッと変えたのです...」

またトランプ氏はウクライナへの支援継続を表明したバイデン(Joe Biden)大統領に対し、「オハイオ州を支援するお金が残っていることを望む」と皮肉った。「ポーランドでいい顔をするバイデンの財布が空にならないことを願っています」

トランプ氏は「今必要なのは言い訳ではなく、結果だ」と述べ、連邦政府に支援を急ぐよう迫った。

地元メディアによると、共和党支持者数百人がトランプ氏の演説を聞くために集まったという。

イーストパレスティーンの有権者の7割が2020年の大統領選でトランプ氏を支持した。

一方、ブティジェッジ氏はトランプ氏の訪問が決まった直後にイーストパレスティーンを訪問すると発表。バイデン政権の閣僚の訪問は2人目となった。

ブティジェッジ氏は地元住民や捜査当局と面会する予定だ。

ブティジェッジ氏は21日に放送されたCBSのインタビューで、「もっと早く訪問すべきだった」と語った。

国家運輸安全委員会(NTSB)は23日に事故の予備報告書を公表する予定である。

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