米国土安全保障省、メイン州で移民取り締まり作戦強化
メイン州の移民数は他の主要州に比べると少ないと伝えられているが、ソマリアやエチオピアなどアフリカ諸国からの難民・移民コミュニティが大きな存在感を示す地域もある。
の捜査官(Getty-Images/AFP通信).jpg)
米国土安全保障省(DHS)は21日、メイン州全域で移民取締り強化作戦「Operation Catch of the Day(キャッチ・オブ・ザ・デイ作戦)」を開始したと発表した。それによると、移民税関捜査局(ICE)は同日までに州内で約50人を拘束し、今後1400人近くを対象に摘発を進める方針だという。DHSは今回の作戦を「重犯罪歴を持つ不法移民」を標的としたものと説明し、暴行罪や監禁、児童福祉を危険にさらした罪などで有罪判決を受けた者の逮捕を目指すとしている。
DHSは声明で、「メイン州の知事などは法を遵守する市民よりも犯罪者を優先している」と述べ、トランプ政権下での移民取締り強化の必要性を強調した。作戦名称はメイン州の漁業文化にちなんだものとみられるが、DHSはこれについて、揶揄する意図はなく、「米国市民を脅かす犯罪者を取り締まる」と説明している。
一方で、メイン州内外からは批判と懸念の声が上がっている。ミルズ(Janet Mills)州知事は連邦政府の対応を「州民の市民権を損なうもの」として強く非難する一方、抗議デモは平和的に行われるべきだと呼びかけた。また、ポートランド市長なども連邦当局の戦術を「脅威的」と評し、地域の信頼関係を損なう可能性を指摘している。さらに、ICEが事前に地元当局に情報を提供しなかったことに対し、州や市の指導者は透明性の欠如を批判している。
作戦開始後、メイン州内のいくつかの学校ではICEの活動に関連した安全対策として登下校制限が実施された。ポートランドを中心とする移民コミュニティでは不安が広がり、一部の人権団体が外出を控えるよう助言するなど緊張が高まっているという。地域の支援団体は具体的な拘束者数や逮捕理由の詳細を独自に把握することが困難であるとし、透明な情報開示の必要性を訴えている。
この作戦はトランプ政権が進める大規模な移民取締りキャンペーンの一環であり、他州でも同様の強制措置が展開されている。メイン州の移民数は他の主要州に比べると少ないと伝えられているが、ソマリアやエチオピアなどアフリカ諸国からの難民・移民コミュニティが大きな存在感を示す地域もある。ICEはこれらのコミュニティに焦点を当てるとされ、今後の動向に注目が集まっている。
