トランプ政権が移民取り締まり強化、死者数増加、暴動も
ミネソタ州ミネアポリスでは24日、ICEによる取り締まりの最中に37歳の米国人男性が射殺される事件が発生した。
.jpg)
米国で移民税関捜査局(ICE)による取り締まりが続く中、今年に入り死傷者や逮捕者が急増している。この状況はトランプ(Donald Trump)大統領が積極的な反移民政策を推進する中で、現場の緊張と反発が高まっていることを示している。
ミネソタ州ミネアポリスでは24日、ICEによる取り締まりの最中に37歳の米国人男性が射殺される事件が発生した。地元警察や複数の報道によると、この男性は路上でICE職員らに囲まれた後、至近距離から複数回撃たれ、死亡したという。ICEは男性が銃を所持し、激しく抵抗したと主張しているが、目撃者映像や遺族側は反撃の証拠がなく過剰な力の行使だと反発している。
これは同地域で起きた2件目の射殺事件である。今月初めにはICEの捜査員が女性の頭部を撃ち抜いた。
トランプ政権は今年度、移民当局に対して1700億ドル規模の予算を計上し、取り締まり体制の強化を進めている。ミネソタ州には約3000人の要員が配備され、都市部での摘発が活発化しているが、これに対し地元住民や州政府から「占領だ」との批判も出ている。
移民当局が管理する収容施設内でも死者が相次いでいる。今年に入って少なくとも6人の移民が拘束中に死亡し、2025年の30人を上回る勢いである。調査では、拘束者の43%が前科なしで、これが批判の焦点のひとつとなっている。
死亡事例のひとつとして、キューバ出身の移民の死について、当局は当初「医療上の問題」と説明した後、検視官が殺人と判断したという報告が出回り、説明の矛盾が指摘されている。
こうした状況に対し、トランプ氏や国土安全保障省は強硬な取り締まりの正当性を主張しているが、地元自治体や人権団体、民主党議員らは過剰な武力行使や人権侵害を強く批判している。ミネソタ州知事や市長らは現地での連邦活動の即時停止を求める声明を出し、抗議デモが激化する事態となっている。
今回の死者増加は米国社会における移民政策の是非を巡る深刻な議論を呼び起こしており、トランプ政権の施策が国内の政治・社会的な緊張を一段と高めていることを示している。
