キューバ政府高官「米国が対立煽っている」軍事衝突の懸念表明

在キューバ・米国大使館のハマー首席公使は共産党の反対派と広く会合を重ね、怒りを買っている。
米国とキューバの国旗(Getty Images)

キューバ共産党の高官は3日、トランプ米政権が両国の対立を煽っていると非難し、米国が軍事衝突を引き起こそうとしていると主張した。

キューバ外務省の米国担当次官補であるタブラダ(Johana Tablada)氏はワシントンDCの在キューバ大使館で記者団に対し、「冷戦時代の旧敵である両国間の衝突は良い考えではない」と述べ、共産党は状況を緩和しようとしているが、「米国が関係悪化を推し進めている」と指摘した。

またタブラダ氏は共産主義体制を標的とするトランプ政権の制裁について、「両国の関係を破壊し、断絶を引き起こし、必要に応じて軍事衝突の条件さえも作り出そうとしている」と主張した。

トランプ(Donald Trump)大統領は就任初日、バイデン前政権が政権交代直前に決定したキューバに対する「テロ支援国家」指定解除を取り消し、送金規制を強化し、移住プログラムを停止した。

トランプ氏および当局者は軍事行動について公に発言していない。国務省はタブラダ氏の発言についてコメントしなかった。

在キューバ・米国大使館のハマー(Mike Hammer)首席公使は共産党の反対派と広く会合を重ね、怒りを買っている。党幹部はハマー氏が市民を煽り、混乱を拡大させようとしていると非難してきた。

キューバ外務省は先月末、ハマー氏に対し、干渉主義的な行為を理由に口頭警告を発令したと発表した。

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