WHOは人命より中国との政治を重視したと主張
15日、トランプ大統領はWHOへの資金提供の停止を発表。WHOは命を救うことより政治を重視し、コロナウイルスが発生した際、中国の主張を真に受け、結果、対応が大きく遅れたと非難した。
またWHOがここ数週間、中国に偏り過ぎであると指摘。パンデミックの取り組みについても「中国中心」であると述べた。なお、アメリカはWHOに供給される資金の約15%をまかなっている。
アフリカ出身者として初めてWHOの事務局長に就任したテドロス・アダノム氏は、過去に中国に対し、「居心地がよく大変素晴らしい国」と述べ非難されていた。
1月、アメリカはWHOによって承認されたコロナウイルステストを使用せず、米国疾病対策センター(CDC)によって開発された検査キットを使用すると発表している。
トランプ大統領は、「多くの国がWHOの言葉に耳を傾けている。結果、世界はとんでもない問題を抱えることになった。世界はコロナウイルスに関連する誤った情報、死亡率をWHOから受け取った。中国が開示した情報を真に受けた結果、今がある。正しい情報が迅速に発信されていれば、事態はここまで悪化しなかっただろう」と述べ、「WHOの過ちによって多くの死がもたらされた」と付け加えた。
以前トランプ大統領は、コロナウイルスの対策における中国の働きをツイッターで賞賛。両国が貿易協定に調印した数日後のことだった。
President @realDonaldTrump is halting funding of the World Health Organization while a review is conducted to assess WHO's role in mismanaging the Coronavirus outbreak. pic.twitter.com/jTrEf4WWj0
— The White House (@WhiteHouse) April 14, 2020
China has been working very hard to contain the Coronavirus. The United States greatly appreciates their efforts and transparency. It will all work out well. In particular, on behalf of the American People, I want to thank President Xi!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) January 24, 2020
ロックダウンの解除
トランプ大統領は、ロックダウンの解除権限について、複数の知事と対立してきた。しかし昨日、「責任は知事が負うべき。彼らは素晴らしい仕事をしなければならない」と、ロックダウンの解除権限および責任は知事が負うべきであると述べた。
また、「間もなくアメリカを再開(再建)する計画が完成する。たぶん5月1日には新たな計画をベースに、アメリカの経済は動きだすだろう」と述べた。
さらに、「私は間もなく全州の知事に向けて完成した計画を説明する。各州知事が立案するロックダウンからの再開、そして強力な再建計画は承認されるだろう。連邦政府は州の動きを注意深く観察し、責任は各州知事に負ってもらうが、皆で協力し再建計画の成功に向けて進むことになるだろう」と述べた。
トランプ大統領は、不満ばかり言う一部の州知事を非難、「彼らが連邦政府(私)のやり方に不満を持てば、皆が不幸になる」と付け加えた。
ニューヨークのアンドリュー・クオモ州知事はトランプ大統領のロックダウン解除発言に対し、「来るべき戦い(大統領選挙)のために、国民をだましている」と厳しく非難した。
It’s War! Andrew Cuomo Threatens To Sue Trump Admin If White House Orders State To Open https://t.co/3DkGfF4gtZ pic.twitter.com/Lc2qPXXJEJ
— The Daily Wire (@realDailyWire) April 14, 2020
航空業界への支援、スポーツの再開
コロナウイルスの影響により甚大な被害を受けている航空業界。アメリカは国内の航空会社10社に対し、約250億ドル(2.7兆円)の救済措置を行うと発表した。対象はアメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、サウスウェスト航空など。
資金は低コストのローンおよび直接交付の組み合わせになる予定。先月承認された約2.2兆ドル(240兆円)の存続法案の中で、航空会社はいくつかの条件に対し否定的な立場をとっていた。
スティーブン・ムニューシン財務長官は、航空会社への救援措置に対し、「アメリカ人労働者をサポートし、適切な補償を可能にした。我々は航空業界の重要性を理解している。政府と航空会社、お互い協力し、必要な措置、合意が得られれば、資金は速やかに支給されるだろう」と述べた。
またスポーツ業界の再開に向けた動きも活発になっている。トランプ大統領は「アメリカにはスポーツが必要。我々はそれを取り戻さねばならない。リトルリーグの試合では満足できない」と述べた。
NFL、NBA、MLB、NHL、MLSは、パンデミックの影響で活動を停止。シーズン開幕の目途は経っておらず、興行に甚大な影響を与えている。北米4大プロスポーツの市場規模は約370億ドル(4兆円)。それらが滞れば、多くの人々が毎年楽しみにしている娯楽を失うことになるだろう。
Today, President Trump is expected to specify officially who will help him decide when — and how — portions of the country can get onto a path to normal after the coronavirus disaster.https://t.co/hPanoluLkO pic.twitter.com/G8PYbJMSWS
— TPR News (@TPRNews) April 15, 2020
まとめと世界の動き
ホワイトハウスで行われた記者会見他、世界のコロナウイルス情報をまとめた。
●トランプ大統領、WHOへの資金提供停止を発表。また、WHOが中国寄りだった結果、悲惨な事態を招いたと非難した。
●トランプ大統領、5月1日からアメリカ経済は再開すると発言。しかし、多くの知事がこの考えに反対している。
●インドのロックダウン、5月3日まで延長。
●フランス政府、Amazonに対し、必要な商品のみ配送するよう指示。
●韓国、国会議員選挙の投票が開始。
●ドイツの動物園、ロックダウンの影響で動物たちが危機に瀕している。
●イタリアの感染者数が減少傾向を維持。しかし、死亡者数は高止まりしたまま。
●世界の感染者数、190万人を突破。
●アメリカのコロナウイルス感染者数は約60万人、25,239人が死亡した(15日時点)。
●ニューヨーク州のコロナウイルス感染者数は約19万人、10,000人以上が死亡した(15日時点)。