◎アリッサ被告は統合失調症と診断されている。
米コロラド州ボルダーの銃乱射事件で起訴されたアリッサ被告(AP通信)

コロラド州ボルダーで2021年に発生した銃乱射事件について、州地方裁判所は23日、被告に終身刑を言い渡した。

この事件はボルダーのスーパーマーケットで21年3月22日に発生。アリッサ(Ahmad Alissa)被告が半自動ライフルを乱射し、20~65歳の男女10人を殺害した。

アリッサ被告は統合失調症と診断されている。

弁護側は心神喪失を理由に無罪を主張。「攻撃時には善悪の区別がついていなかった」と述べていた。

アリッサ被告はボルダーのスーパー「キングスーパーズ」の駐車場で車から降りた直後に発砲を開始。2分もかからないうちに10人を殺害し、警察官に足を撃たれ、逮捕された。

検察はアリッサ被告が無差別に発砲したわけではなく、逃げ惑う人々を追いかけていたと指摘。その時点では判断能力があったと主張した。

また検察は被告が徹甲弾と30発装填可能な弾倉を所持し、可能な限り発砲する意図をもって現場に向かったと主張した。

被告の家族は被告が事件の数年前から内向的になり、口数が減っていたと証言。その後、被告は被害妄想を抱くようになり、独り言が増え、2020年後半にコロナワクチンを接種した後、病状が悪化したと主張している。

被告は犯行後、統合失調症と診断された。弁護側は親族の証言と統合失調症の症例が一致すると主張していた。

被告を評価した州の心理学者は銃撃の間、「被告は正気であった」と結論づけた。

現地メディアによると、被告は控訴する意向を示しているという。

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