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米マサチューセッツ州沖で漁船沈没、乗組員の捜索打ち切り

沿岸警備隊ボストン地区司令部は声明で、「厳しい海況を鑑み、捜索中止を決断した」と述べ、家族や友人、グロスターのコミュニティに哀悼の意を表した。
2026年1月30日/米マサチューセッツ州グロスターの港(AP通信)

沿岸警備隊は1月31日、マサチューセッツ州グロスター沖の大西洋で沈没した漁船について、行方不明者の捜索を中止したと発表した。船は沖合約40キロの海域で沈没し、人の行方が分からなくなっていた。沿岸警備隊は厳しい海況と水温などを理由に、これ以上の生存者捜索は困難と判断した。

捜索は1月30日朝、漁船から自動遭難信号(EPIRB)の発信を受けて開始された。沿岸警備隊はヘリコプターや巡視艇などを投入し、24時間にわたり約2600平方キロに及ぶ広範囲を捜索した。捜索中、信号発信地点付近で船の残骸や機関室の破片、救命いかだが見つかったが、乗組員の姿はなかった。その後、1人の遺体が発見・収容された。

沿岸警備隊ボストン地区司令部は声明で、「厳しい海況を鑑み、捜索中止を決断した」と述べ、家族や友人、グロスターのコミュニティに哀悼の意を表した。それによると、救助隊は気象や海況を踏まえ可能な限りの捜索を実施したが、これ以上の生存者発見は極めて困難であると判断したという。

この事故で行方不明となっている6人には船長や船員のほか、海洋大気局(NOAA)の観測員が含まれているとみられる。沿岸警備隊は沈没の原因について調査を継続するとしている。

この漁船はグロスターを拠点とする全長約22メートルの商業漁船で、ハドックやロブスター、ヒラメなどを漁獲していた。グロスターは「米国最古の漁港」として知られる町で、過去には1991年の大型嵐「パーフェクトストーム」による漁船遭難事故など、多くの海難事故を経験してきた。今回の事故は冬の海の過酷さと漁師が直面する危険を改めて浮き彫りにした。

地元住民や漁業関係者は乗組員とその家族に哀悼の意を表した。この船長はグロスターの漁師として広く認識されており、地域社会における彼の存在は大きかったと伝えられている。今回の事故はグロスターの長い漁業の歴史においても重大な悲劇として記憶されることになりそうだ。

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