◎CIA(中央情報局)は7月31日、アフガニスタンの首都カブールに潜伏していたザワヒリ容疑者をドローン攻撃で殺害した。
米国のバイデン大統領は1日、FBI(連邦捜査局)の最重要指名手配犯の1人であるアルカイダ指導者を殺害する作戦を承認し、正義はなされたと発表した。
報道によると、CIA(中央情報局)は7月31日、アフガニスタンの首都カブールに潜伏していたザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)容疑者をドローン攻撃で殺害したという。
AP通信は政府高官の話を引用し、「アルカイダに対する対テロ作戦は成功し、民間人の犠牲者はなかった」と報じている。
報道によると、ザワヒリは米国大使館などが集まるカブールの中心部近くに潜伏していたという。
バイデン氏は1日遅く、この作戦に関する声明を発表。ザワヒリ殺害を承認したと述べた。
またバイデン氏は、世界中のテロリストにメッセージを送った。「正義はなされた。アルカイダのリーダーはもういない...」
報道によると、諜報機関は今年初めにザワヒリの潜伏先を突き止めたという。バイデン氏は情報部高官の助言に基づき、最適なタイミングで作戦を承認したとしている。
バイデン氏は「7月25日にドローン空爆を許可した」と明らかにした。また、作戦は民間人が攻撃に巻き込まれる可能性を最小限に抑えるために慎重に計画されたとした。
バイデン氏は情報部や同盟国のおかげで作戦は「完全に成功した」と述べた。
FBIによると、ザワヒリは1951年生まれ。エジプトのカイロ出身で、エジプト・イスラム聖戦を創設する前に医師としての訓練を受けた。
国連安全保障理事会によると、「エジプト・イスラム聖戦は1998年~1999年の間にアルカイダと合併し、エジプト政府の転覆を試みた」という。
米司法省はザワヒリについて、アルカイダの前指導者ビンラディン(Osama bin Laden)の副官として、9.11同時多発テロに深く関与したとしている。
報道によると、ビンラディンとザワヒリは同時多発テロの翌日に公開された映像で西側諸国に警告を発したとされる。
ニューヨーク裁は1999年、224人もの犠牲者を出したケニアとタンザニアの米大使館爆破事件の首謀者として、ビンラディンとザワヒリを起訴した。
2011年のビンラディン殺害後、ザワヒリはアルカイダの指導者になった。
FBIはザワヒリを最重要指名手配犯に指定し、その首(逮捕)に2500万ドルの懸賞金をかけていた。
ザワヒリ殺害は米国の対テロ作戦の成功のひとつであり、長年にわたる諜報と情報収集の成果である。
ザワヒリはここ数年の間に何度か死亡説が出ていた。報道によると、以前から健康に問題を抱えていたという。
米軍はアフガニスタンから完全撤退しているため、CIAがどこからドローンを飛ばし、ザワヒリの死をどのように確認したかは不明である。
On Saturday, at my direction, the United States successfully conducted an airstrike in Kabul, Afghanistan that killed the emir of al-Qa’ida: Ayman al-Zawahiri.
— President Biden (@POTUS) August 1, 2022
Justice has been delivered.