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米国のアクション俳優チャック・ノリスさん死去、86歳


1940年にオクラホマ州で生まれたノリスさんは若い頃に米空軍へ入隊し、韓国駐留中に武術と出会った。
米国のアクション俳優チャック・ノリスさん(AP通信)

米国の俳優で武道家のチャック・ノリス(Chuck Norris)さんが19日、亡くなった。86歳だった。家族が20日、声明で発表し、最期は家族に見守られながら安らかに息を引き取ったと明らかにした。死因は公表していない。

ノリスさんは長年にわたりアクション映画界と武道界の双方で活躍してきた。同氏の死は、世界中のファンに大きな衝撃を与えている。

1940年にオクラホマ州で生まれたノリスさんは若い頃に米空軍へ入隊し、韓国駐留中に武術と出会った。帰国後は空手家として頭角を現し、全米および世界の大会で数々のタイトルを獲得するなど、実力派の格闘家として名を馳せた。のちに独自の武道体系「チュン・クク・ド(Chun Kuk Do)」を創始し、後進の育成にも尽力した。

俳優としては1970年代に本格的に活動を開始し、「ドラゴンへの道」ブルース・リーと対決したシーンで強い印象を残した。その後、『デルタ・フォース』や『地獄のヒーロー』シリーズなどに主演し、寡黙で屈強なヒーロー像を確立。1980年代のアクション映画を象徴するスターの一人となった。テレビドラマでは『炎のテキサス・レンジャー』で主演を務め、長寿シリーズとして幅広い層の支持を得た。

2000年代以降はインターネット文化の中でも存在感を示し、「チャック・ノリス・ファクト」と呼ばれる誇張的なユーモアのミームで再び注目を集めた。これにより若い世代にも認知が広がり、単なる映画スターを超えた文化的アイコンとしての地位を確立した。

また、保守的な政治的立場でも知られ、米国内の選挙において特定の候補者を支持するなど社会的発言も行ってきた。一方で、青少年の健全育成を目的とした武道教育プログラムを支援し、慈善活動にも積極的に関わっていた。

晩年は公の場に出る機会こそ減っていたものの、その影響力は衰えることがなかった。武道家としての実績、俳優としての成功、そして文化的現象としての存在感を併せ持つノリスさんは、唯一無二のキャリアを築いた人物である。その死は、アクション映画黄金期を支えた一時代の終焉を象徴する出来事といえる。

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