ふれあい農場から脱走したカンガルー、無事捕獲、ケガなし 米ウィスコンシン州
チェスニーは生後16カ月、体重約18キロ。脱走のきっかけは囲いに近づいた野良犬に驚いたことだった。
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米ウィスコンシン州ネセダのふれあい農場で飼育されていたカンガルーの「チェスニー(Chesney)」が柵を飛び越えて逃走し、約3日間にわたり地域を巻き込む捜索騒ぎとなった。チェスニーは週末に脱走し、最終的に無事保護された。
チェスニーは生後16カ月、体重約18キロ。脱走のきっかけは囲いに近づいた野良犬に驚いたことだった。恐怖に駆られたチェスニーは高さ約2.5メートルのフェンスを颯爽と飛び越え、そのまま施設外へと逃げ出した。通常では考えにくい跳躍力に、飼育員も「とんでもないジャンプ力」「すごい」と驚きを示した。
逃走後、チェスニーは農場から約5キロ圏内にとどまりながらも、林や道路周辺を移動し続け、捜索を困難にした。住民からの目撃情報が相次いだものの、最高時速約32キロで走ることができる俊敏さから捕獲は容易ではなかった。捜索にはドローンも投入され、熱感知技術を使って位置特定が試みられた。
飼育責任者やボランティアが連日捜索にあたり、1日に3万歩以上歩くこともあったという。地域住民も情報提供などで協力し、事態は小さな町全体を巻き込む騒動へと発展した。こうした中、3日目の夜に森林の中で一度発見されたが、包囲網をすり抜けて再び逃走した。
しかし29日朝、飼育員らは餌や仲間の匂いがついた布を使い、慎重に接近を試みた。するとチェスニーは徐々に警戒を解き、自ら近づいてきた。最終的には関係者が落ち着いて対応し、抱きかかえる形で無事確保された。捕獲時には空腹や疲労は見られたものの、健康状態に大きな問題はなかったという。
チェスニーは同じ施設で飼育されている別のカンガルーと再会し、普段の生活に戻った。今回の出来事は地域で大きな話題となり、住民の連帯を示す象徴的な出来事ともなった。農場側は再発防止のため、囲いの上部にネットを設置するなど安全対策を強化する方針を示している。
この騒動は一見ユーモラスに受け止められたが、野生動物の管理や飼育環境の安全性、そして動物が受けるストレスの問題も浮き彫りにした。最終的に無事解決に至ったものの、人と動物の関係を改めて考えさせる出来事となった。
