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トラに襲われ男性死亡 米オクラホマ州の動物保護区

事故はテキサス州に近いオクラホマ州チョクトー郡の保護区内にある施設で20日に発生。男性職員がトラに襲われ、死亡した。
米カリフォルニア州の動物園、トラ(Getty Images)

オクラホマ州南東部の動物保護区で飼育係の男性がトラに襲われ死亡した。地元当局が21日、明らかにした。

それによると、事故はテキサス州に近いオクラホマ州チョクトー郡の保護区内にある施設で20日に発生。男性職員がトラに襲われ、死亡したという。

オクラホマ州野生生物保護局はフェイスブックに声明を投稿。男性が亡くなったことを確認した。

それ以上の詳細は明らかになっておらず、男性が襲われた経緯も不明。警察が施設を封鎖し、関係者から話しを聞いている。

この保護区ではトラやライオンを見学できるツアーを行っているとのこと。この事故を受け、同保護区は当面の間ツアーを中止すると発表した。

米国内に野生のトラは存在しないが、個人や民間施設で飼育されているトラの数は世界的に見ても突出して多いとされる。推計では3000〜5000頭前後が全米で飼育されており、これはインドやロシアなどトラの生息国に匹敵する規模だと指摘されている。

このうち動物園や認可を受けた保護施設にいる個体はごく一部で、多くは個人所有や小規模な興行用施設で飼われている。背景には米国の州ごとに規制が異なり、厳格に禁止する州もあれば、比較的緩やかに許可する州もあるという制度的なばらつきがある。

そのため繁殖や売買が完全には統制されず、「バックヤード・タイガー」と呼ばれる管理不十分な個体群が存在している。こうした状況は動物福祉や公共安全の観点から問題視されており、近年では連邦レベルでの規制強化や保護施設への移送を進める動きが強まっている。

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