◎人権団体「スーダン医師中央委員会」によると、一連の戦闘による死者は確認できているだけで600人を超え、5000人近くが負傷したという。
2021年10月25日/スーダン、首都ハルツームの抗議デモ(Getty Images/AFP通信/EPA通信)

カナダ政府は23日、スーダン・首都ハルツームの外交官の命を守るために同国の領事業務を停止したと発表した。

人権団体「スーダン医師中央委員会」によると、一連の戦闘による死者は確認できているだけで600人を超え、5000人近くが負傷したという。

軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は今週、イスラム教の断食月ラマダンの終わりを祝う祭日「イード・アル・フィトル」に合わせて72時間の停戦に合意したが、ハルツームとダルフール地方では激戦が続いているとみられる。

カナダ外務省は声明で、「スーダンの状況は急速に悪化しており、領事業務に携わるスタッフの安全と安心を守ることは不可能になった」と述べている。

「駐大使と協議した結果、スーダンでの領事業務を一時停止することとしました」

また同省は「大使館職員は一時的にスーダン国外の安全な場所に退避し、業務に当たる」としている。外交官らの退避が進んでいるかどうかは明らかにしていない。

米政府はエチオピアなどの支援を受け、ハルツームにヘリ部隊を派遣し、外交官とその家族を退避させた。フランスの外交団は退避中に銃撃を受けたと伝えられている。

ハルツームの在米公館は無期限閉鎖となった。

ニューヨーク・タイムズ紙は米軍の特殊部隊がカナダの外交官6人を避難させたと報じている。英BBCはサウジアラビアに避難したグループの中にカナダ人がいると伝えた。

カナダ外務省はこれらの報道に反応していない。

カナダ放送協会(CBC)によると、スーダンへの入国を外務省に届け出ているカナダ人は約1600人。実際の数はこれよりはるかに多いとみられる。

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