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▽トランプ氏は1日、メキシコとカナダの輸入品に25%の関税、中国に10%の追加関税を課す大統領令に署名。2月4日に発効する。
2025年2月1日/カナダ、首都オタワ、演説するトルドー首相(ロイター通信)

カナダのトルドー(Justin Trudeau)首相は1日、トランプ(Donald Trump)米大統領が同国の輸入品に25%の関税を課す大統領令に署名したことを受け、米製品に報復関税を課すと発表した。

トランプ氏は1日、メキシコとカナダの輸入品に25%の関税、中国に10%の追加関税を課す大統領令に署名。2月4日に発効する。

NATOの同盟国である米国とカナダの関係が過去最悪レベルまで悪化する中、トルドー氏は記者会見で「1550億カナダドル(約16兆5400億円)分の米国の輸入品に関税をかける」と語った。

それによると、300億カナダドル分は4日に発効、残り1250億カナダドル分は21日後に発効するという。

トルドー氏は記者団に対し、「今後数週間はカナダ人にとって困難な状況となり、米国民もトランプ大統領の関税により、大きな影響を受けるだろう」と述べた。

またトルドー氏は米国民に対し、次のように語った。「食料品やガソリン代など、皆さんのコストは上がるだろう。重要な商品、日用品を手ごろな価格で手に入れることができなくなる...」

カナダは米36州の最大の輸出相手であり、毎日約36億カナダドル(約3870億円)相当の商品とサービスを送っている。

米国が輸入する原油の約60%、電力の85%がカナダ産である。

トランプ氏はガソリン価格の高騰を抑えるため、カナダ産原油への関税は10%に抑えるとしている。

トルドー氏は関税の対象について、「米国産ビール、ワイン、バーボン、トランプ大統領の地元フロリダ州のオレンジジュースを含む果物やフルーツジュースが含まれる」と述べた。

またトルドー氏は「衣料品、スポーツ用品、家電製品なども対象とする」とした。

さらにトルドー氏はカナダ国民に対し、カナダ製品を購入し、米国ではなく自国で休暇を過ごすよう促した。「カナダでお金を消費してください...」

トランプ氏は昨年、メキシコとカナダの麻薬・移民対策を非難し、「米国が求めるレベルの措置を導入するまで関税を維持する」と述べていた。

トランプ氏はフェンタニルの流入阻止と取り締まり強化を公約の一つに掲げている。

フェンタニルは2ミリグラム服用しただけで死に至る可能性があり、その効果はモルヒネの100倍といわれている。

米国に流入するフェンタニルの99.9%がメキシコ産である。カナダ政府はトランプ氏がカナダとメキシコの麻薬・移民流入を同列に扱っていることを批判している。

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