ブラジル副大統領「トランプ政権の回答待っている」関税交渉難航

トランプ関税の上乗せ分は8月1日に発動する予定だ。
トランプ米大統領(左)とブラジルのルラ大統領(Getty Images/AFP通信)

ブラジルのアルクミン(Geraldo Alckmin)副大統領は14日、2カ月前に米国に提示した貿易交渉の案について、まだ回答を受け取っていないと明らかにした。

アルクミン氏は首都ブラジリアの記者団に対し、「ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は経済界のリーダーたちと対応策について協議するタスクフォースを立ち上げ、15日に1回目の会合を開く予定だ」と語った。

トランプ(Donald Trump)米大統領は先週、ブラジルの盟友ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領が「魔女狩り裁判」にかけられているとして、ブラジル産の輸入品に50%の関税を課すと表明。この裁判を打ち切るよう要求した。

ボルソナロ氏はクーデターを起こした罪などで起訴されている。

アルクミン氏はトランプ政権への対応について、「政府は関税の影響を受ける米企業との協議も求める方針だ」と強調した。

大統領府の報道官は14日の記者会見で、ルラ氏が「一方的な関税」への対応基準を定める大統領令に署名する予定と明らかにした。

ルラ氏は外交的解決を求めているが、関税が発動した場合、同等の措置を取ると警告している。

トランプ関税の上乗せ分は8月1日に発動する予定だ。

2024年の米国の対ブラジル貿易黒字は68億ドル(約1兆円)であった。

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