北米2025年6月18日

米ニューヨーク市長候補、ICE捜査官を暴行した疑いで逮捕

米ニューヨーク市の監査役兼市長候補であるブラッド・ランダー（Brad Lander）氏が17日、マンハッタンの裁判所で移民税関捜査局（ICE）の捜査官の職務を妨害したとして逮捕された。

国土安全保障省（DHS）によると、ランダー氏はICEの捜査官につかみかかったという。

DHSは声明で、「民主党のランダー容疑者は不法移民を護送していたICEの捜査官を暴行したとして、その場で逮捕された」と述べた。

またDHSは「より高い職位を目指す政治家が、法執行機関の安全を損なう行為で注目を浴びるのは間違っている」と批判した。

さらに「法の上に立つものはいない。法執行官に手を出す者は必ず責任を問われる」と強調した。

ランダー氏の妻は記者団に対し、「ここで起きていることを確認しただけで逮捕された」と語った。

それによると、ランダー氏と他の市民は移民が逮捕された理由と証拠を示すようICEの捜査官に求めたところ、フェイスマスクをした捜査官たちに取り囲まれ、取り押さえられたという。

ニューヨークの民主党議員たちはICEを非難し、ランダー氏を解放するよう求めた。

ランダー氏は2021年に会計監査官に選出。6月24日に予定されているニューヨーク市長選の民主党予備選に出馬している候補のひとりである。

ニューヨーク州のジェームズ（Letitia James）司法長官は声明で、ランダー氏の即時釈放とICEに説明を求めた。

米カリフォルニア州ロサンゼルスでは先週末、ICEの摘発作戦に抗議するデモが激化し、一部の暴徒が機動隊と衝突した。