◎バイデン氏が台湾防衛について発言したのは3回目。
2022年9月18日/イギリス、ロンドン中心部のランカスターハウス、バイデン大統領(Susan Walsh/AP通信)

米国のバイデン(Joe Biden)大統領は18日、中国人民解放軍が台湾に攻め込んだ場合、台湾を防衛すると明言した。

バイデン氏はCBSニュースのインタビューで、「米国は中国の台湾侵略を防ぐか」と問われ、「もちろん」と答えた。

ホワイトハウスはこのインタビューが放送された後、「米国の政策は変わっていない」と声明を発表した。

米国と中国は1979年に国交を正常化した。しかし、米国は台湾とも緊密な関係を構築し、数十億ドル規模の貿易と投資を行っている。この非公式の関係は米国以外の西側諸国にも当てはまる。

米国は「一つの中国政策」を否定し、台湾を擁護しつつも、その争いの平和的解決を望むという中途半端な立場を維持している。

一方、中国は台湾を自国の領土とみなし、必要であれば侵攻も辞さないと警告している。

米国は台湾を独立国家とは認めておらず、外交関係も樹立していない。しかし、米国は台湾に自衛手段を提供するという台湾関係法に基づき、台湾と緊密な関係を構築し、強力な兵器を販売している。

バイデン氏はインタビューの中で台湾との関係に言及し、「米国は台湾の独立を後押ししているわけではなく、それは台湾が決めることだ」と発言した。

バイデン氏は今年5月にも同様の発言をしており、台湾が中国人民解放軍の攻撃を受けた場合、軍事介入すると誓っている。ホワイトハウスはこの時も火消しに追われている。

ホワイトハウスは今回も、バイデン氏の発言と矛盾する声明を発表した。

バイデン氏が台湾防衛について発言したのは3回目である。1回目は昨年10月、2回目は5月。

米国は今月初め、台湾に11億ドル相当の兵器とミサイル防衛システムを売却することで合意し、中国を怒らせた。

米中の緊張は先月のペロシ(Nancy Pelosi)下院議長の訪台でピークに達した。

中国は台湾を包囲する形で軍事演習を実施し、米国を挑発した。米国は中国が台湾に向けてミサイルを発射したと報告したが、中国はこれを否定し、ミサイルは大気圏上空を通過したと反論している。

バイデン氏はインタビューの中でロシアにも言及し、「ウクライナ侵攻で行き詰まったプーチン(Vladimir Putin)大統領が化学兵器や戦術核を使用する可能性があるのではないか」という質問に厳しい反応を示した。

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