◎警察は4人の身元を明らかにしていないが、20代半ばのイスラム教徒で「南アジア出身」と報告している。
2022年8月7日/ワシントンD.C.ホワイトハウス、バイデン大統領(Manuel Balce Ceneta/AP通信)

米国のバイデン(Joe Biden)大統領は7日、ニューメキシコ州でイスラム教徒の男性4人が殺害された事件について、警察が憎悪犯罪の可能性を視野に入れ捜査を進めていると明らかにした。

同州アルバカーキの警察当局によると、男性4人の遺体は5日遅くに発見されたという。ABCニュースは警察筋の話を引用し、「遺体は難民に支援を提供する事務所近くで発見された」と報じている。

警察は4人の身元を明らかにしていないが、20代半ばのイスラム教徒で「南アジア出身」と報告している。

また警察はこの殺人事件について、「最近発生した複数の殺人事件と関連している可能性がある」とし、捜査を進めている模様。

7月26日に遺体で発見されたイスラム教徒の男性はパキスタン人で41歳。8月1日には 27歳のパキスタン人男性が遺体で発見されている。

バイデン氏は7日、「アルバカーキでイスラム教徒の男性4人が恐ろしい殺され方をしたことに怒り、悲しんでいる」とツイートした。

またバイデン氏はこの殺人事件が憎悪犯罪である可能性に言及し、「米国はヘイトクライムを許さず、そのような事件を起こす者に居場所はない」と糾弾した。

州警察は現在、これらの殺人事件が昨年11月7日にアルバカーキで殺害されたアフガニスタン出身のイスラム教徒の男性の死と関連しているかどうかについても捜査している。

州警察は声明で、情報提供窓口を設置したことと、FBI(連邦捜査局)と協力して捜査を行っているとした。

ニューメキシコ州のグリシャム(Michelle Lujan Grisham)知事は7日、この殺人を「許しがたい」と糾弾し、捜査を支援するためにアルバカーキに州警察を追加派遣すると発表した。

全米最大のイスラム人権団体「米イスラム関係評議会(CAIR)」は容疑者はまたは容疑者の逮捕につながる情報に1万ドルの報奨金を提供すると表明している。

ニューメキシコ州のイスラムコミュニティでは緊張が高まっている。

同州のCAIRセンターの広報担当は地元紙アルバカーキ・ジャーナルの取材に対し、「市内のイスラム系住民はパニックを起こしている」と語った。「銃を持った容疑者が市内をうろついているという噂が広まっています」

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