◎討論会を主催したCNNの調査によると、回答者の7割がトランプ氏の勝利を支持したという。
2024年6月27日/米大統領選討論会、バイデン大統領(右)とトランプ前大統領(CNN/AP通信)

2024大統領選第1回討論会を終えたバイデン(Joe Biden)大統領が28日、ノースカロライナ州で集会を開き、パフォーマンスの悪さに言及した。

27日の高齢者対決で劣勢に立たされたように見えるバイデン氏は聴衆にこう訴えた。「皆さん、私は以前ほどうまく歩けません。以前ほどスムーズに話せません。ディベートも以前ほどうまくできませんが......私は真実を伝える方法を知っています。善悪の区別もついているし、この仕事をどうこなせばいいのかもわかってます。そして何百万もの米国人が知っているように、打ちのめされても立ち上がることができます...」

主要メディアはバイデン氏について、「声に力がなかった」「覇気を感じなかった」「後期高齢者」「トランプ氏に終始押されているように見えた」などと報じている。

バイデン氏の選挙キャンペーンを主導する補佐官は28日、ABCニュースのインタビューで、「風邪気味で喉を傷めていたバイデン氏が討論会で失敗したからといって、選挙戦を降りることは絶対にない」と語った。

ノースカロライナ州の会場に颯爽と登場したバイデン氏は討論会で「元気がなかった」ことを認めたが、自身のモラルと政治家人生が2期目もこなせると証明していると主張した。

聴衆は絶えず「あと4年」と叫び、バイデン夫妻を応援した。

バイデン氏は演説の大半をトランプ批判に費やし、「討論会でウソを撒き散らした」と指摘した。

「私はステージ上で90分間、路地裏の猫のようなモラルの持ち主と討論していました。彼は討論会でついた嘘の数で新記録を樹立したのです...」

またバイデン氏はトランプ氏がニューヨーク地裁で有罪判決を受けたことや、他の刑事・民事裁判で係争中であることに言及。「あいつは前科者ではない。犯罪者だ」と糾弾した。

さらに、トランプ氏が人工妊娠中絶の権利を終わらせる手助けをしたと主張。「全米の共和党州が妊娠中絶禁止を推し進めるだろう」と主張した。

バイデン氏は「私とカマラ(ハリス副大統領)が再選すれば、ロー対ウェイド(女性の人工妊娠中絶を憲法上の権利と認めた1973年の判決)を憲法に明記します」と誓った。

「VOTE(投票)」と書かれたドレスを着て登壇したジル(Jill Biden)夫人も夫のパフォーマンスを擁護した。「皆さんは昨夜の討論会で、ジョー・バイデンという真実を語る誠実な政治家と、ウソにウソを重ねるドナルド・トランプという男を見ました...」

討論会を主催したCNNの調査によると、回答者の7割がトランプ氏の勝利を支持したという。

両氏の支持率は前回2020年同様、拮抗している。

一部の民主党議員はバイデン氏のパフォーマンスが低調だったことに不満の声を上げている。

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