◎バイデン政権によるローン免除の対象者は約500万人、総額は1800億ドル（28兆1600億円）に達した。
バイデン（Joe Biden）米大統領は20日、全国の公務員約5万5000人が抱える連邦学生ローン（奨学金）を免除すると発表した。
その費用は約42億8000万ドル（6700億円）。すべて連邦政府が負担する。
教育省によると、バイデン政権によるローン免除の対象者は約500万人、総額は1800億ドル（28兆1600億円）に達したという。
この措置は消防士、看護師、教師などの職業に就き、10年間ローンを支払い続けた人が対象となる。
ABCニュースは政府高官の話しとして、「バイデン大統領はかつての学生ローン救済の不具合を是正し、その結果、奨学金の返済に悩まされ続ける低中所得者層の生活を改善した」と伝えている。
ホワイトハウスは20日の声明で、「消防士、教師、看護師、軍人、法執行官、その他地域社会への恩返しに人生を捧げてきた公務員約5万5000人は今日、法に基づき、救済を受けることが決まった」と述べた。
政権により債務が軽減された約500万人のうち、100万人以上が公職者向けの学生ローン免除プログラム（PSLF）を利用していた。PSLFによる救済額は約780億ドル（12兆2000億円）にのぼる。
共和党だけでなく、ローンを完済した一部の民主党支持者もバイデン政権のローン免除に不満を示している。
