▽米国では昨年10月頃から鳥インフルが猛威を振るい、数百万羽の養鶏が殺処分され、卵の価格を押し上げている。
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米ニューヨーク市の2つの動物園で15羽の鳥が死んでいるのが見つかり、当局が鳥インフルエンザの有無を確認している。現地メディアが7日に報じた。
それによると、クイーンズ動物園で3羽のアヒルが死んでいるのが見つかり、ブロンクス動物園では3羽のアヒルと9羽の野鳥が死んだという。
当局は鳥インフルの疑いがあるとして、遺伝子検査を行っている。
自然保護団体「野生動物保護協会」は声明で、「予防措置として、今後2週間、鳥類を園内の保護区域に移すよう勧告した」と述べた。
ブロンクス、ブルックリン、クイーンズでは7日、この動物園以外でも鳥インフルが7件検出された。州当局はニューヨーク圏の鳥類市場を1週間閉鎖するよう命じている。
ホークル(Kathy Hochul)州知事は声明で、「公衆衛生に対する差し迫った脅威はないが、慎重を期して市場に閉鎖命令を出した」と述べた。
米国では昨年10月頃から鳥インフルが猛威を振るい、数百万羽の養鶏が殺処分され、卵の価格を押し上げている。
鳥インフルは主に野鳥が持ち込むものであり、そのフンや唾液に触れた家禽が感染し、広がる。
ヒトへの感染は稀。感染したニワトリなどを扱う際には徹底した防疫対策が求められる。
H5N1型は近年、犬、猫、アシカ、ホッキョクグマに至るまで、多くの動物から検出されるようになった。
疾病対策センター(CDC)は鳥インフルがヒトからヒトに感染したケースは確認されていないとして、公衆衛生上のリスクは低いとしている。
CDCによると、24年から今年2月にかけて、全国で確認された鳥インフル患者は67人となっている。カリフォルニア州が最も多く、ニューヨークはゼロである。
23年の鳥インフルによる殺処分数は6000万羽を超え、過去最高を更新した。