米30年物固定住宅ローン金利が急上昇、中東情勢悪化で 26年3月
住宅市場への影響も顕在化し始めている。
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米国の長期住宅ローン(30年固定型)金利が再び上昇し、住宅市場への影響が懸念されている。住宅金融大手フレディマックが26日に公表した最新データによると、30年固定型の住宅ローン金利は6.38%となり、6カ月超ぶりの高水準を記録した。前週の6.22%から大きく上昇し、この数週間で上昇傾向が強まっている。
上昇は4週連続で、特にこの1週間の伸びは2025年春以来の大きさとなった。15年固定型ローンも5.75%へと上昇し、借入コスト全体が押し上げられている。
背景には中東情勢の緊迫化がある。とりわけイランを巡る軍事衝突の長期化により原油価格が上昇し、インフレ圧力が再び強まっている。これを受けて米国債利回り、特に住宅ローン金利の指標となる10年債利回りが上昇し、結果として住宅ローン金利も押し上げられた。
連邦準備制度理事会(FRB)は現時点で政策金利を据え置いているが、インフレ再燃への警戒から利下げに慎重な姿勢を示している。このため市場では、当面は金利が高止まりするとの見方が広がっている。
住宅市場への影響も顕在化し始めている。住宅ローン申請件数は直近で約10%減少し、借入コストの上昇が購入意欲を冷やしていることが示された。特に春の住宅購入シーズンに入る中での金利上昇は需要の鈍化につながる可能性が高い。
また、住宅価格は依然として高水準にあり、賃金上昇がそれに追いついていないことから、住宅の手頃さ(アフォーダビリティ)の問題が一段と深刻化している。供給はやや増加し価格上昇の勢いも鈍化しつつあるが、高金利がその効果を相殺している状況だ。
もっとも、現在の金利水準は1年前の6.65%と比べればまだ低い。それでも、2021年の歴史的低水準(3%前後)と比較すると依然として高く、多くの消費者にとって住宅取得のハードルは高いままである。
専門家は地政学リスクやエネルギー価格の動向が今後の金利の鍵を握ると指摘する。仮にイラン情勢が落ち着きインフレ圧力が緩和すれば金利低下の余地もあるが、不透明感が続く限り住宅ローン金利は高止まりし、住宅市場の回復を抑制する要因となる可能性が高い。
