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米30年物固定住宅ローン金利6.19%、年間最低水準に 25年12月

この2週連続の下落は3週続いた上昇の流れを受けての反動であり、直近では10月30日に記録した6.17%が1年以上ぶりの低水準だった。
売り家の看板(Getty Images)

米国の長期住宅ローン(30年固定型)の平均金利が今週、再び低下し、年内の底値近くとなる6.19%となった。これは先週の6.23%からの下げであり、1年前の6.69%を大きく下回る。

この2週連続の下落は3週続いた上昇の流れを受けての反動であり、直近では10月30日に記録した6.17%が1年以上ぶりの低水準だった。

また、15年固定型ローンの平均金利も低下し、今週は5.44%となった。先週の5.51%、1年前の5.96%からそれぞれ低下した。

金利が下がった背景には連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を引き下げたことや、債券市場の動き、さらにはインフレや経済見通しへの投資家の期待などがある。特に、住宅ローン金利は長期国債(10年物米国債)の利回りに連動しやすく、現在はその10年債の利回りが4.1%付近にとどまっていることが金利低下を支えている。

金利低下は借り手にとって支払い負担の軽減につながるため、住宅購入や借り換えの検討にとって追い風だ。一方で、住宅価格の高止まり、雇用の先行き不透明感、ローン審査の厳格化などが依然として足かせとなっており、「金利が下がればすぐ買えるか」というと必ずしもそう簡単ではない状況も示されている。

さらに、今夏からの金利低下傾向は昨年末には7%を超えていた30年固定ローンの金利が、現在ではおおむね1%前後も下がってきた変化でもある。これにより、住宅ローン市場では借り換え(リファイナンス)の動きが活発になっているとの報告もある。

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