◎米露の関係はこの1年で冷戦時代に逆戻りし、核拡散や核使用の脅威が現実味を帯びてきた。
米国のブリンケン(Antony Blinken)国務長官は2日、インドの首都ニューデリーでラブロフ(Sergei Lavrov)露外相と会談し、ウクライナに対する侵略戦争を終わらせるよう求めた。
報道によると、両氏はG20外相会議の傍らで約10分ほど話をしたという。米露の外交トップが会談するのは昨年1月以来、1年以上ぶり。
ブリンケン氏はロシアで拘束されている米国人元海兵隊員ポール・ウィラン(Paul Whelan)氏の問題についても提起した。
米国務省によると、会談は10分にも満たなかったという。2人は移動中に話したようだ。
ブリンケン氏は会議の記者会見で、「ロシア外相にこの侵略戦争を終わらせ、公正かつ持続的な平和を確立する意味のある外交に従事するよう伝えた」と語った。
またブリンケン氏は米露による最後の核軍縮条約「新戦略兵器削減条約(新START)」への再参加をラブロフ氏に促した。
ロシア外務省のザハロワ(Maria Zakharova)報道官は2日、会談が行われたことを認めたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
ロシア国営メディアはラブロフ氏の発言を引用し、「西側諸国は中立国に干渉し、ロシアを破壊する試みを拡大しようとしている」と報じた。
またラブロフ氏は「西側はすべての人に西側の考えを押し付けようとする試みを続けている」と批判した。「我が国を破壊したい欧米諸国はウクライナに戦争を続けるよう促しています...」
米露の関係はこの1年で冷戦時代に逆戻りし、核拡散や核使用の脅威が現実味を帯びてきた。
AP通信によると、ブリンケン氏は会議の傍ら、ウクライナへの支援を呼びかけるため、各国の外交トップと会談したという。
ブリンケン氏はジュネーブの国連人権理事会の会議にもオンラインで参加し、ロシアを繰り返し非難した。