全米各地で反ICEデモ、移民の大規模摘発に抗議
これは今月ミネソタ州ミネアポリスで連邦捜査官による市民への銃撃で2人が死亡したことを受けたもので、反発が全国規模へ拡大している。
に抗議するデモ(Getty-Images/AFP通信).jpg)
米国各地で30日、移民税関捜査局(ICE)に抗議する大規模なデモが展開された。参加者たちは「全国ストライキ(National Shutdown)」として一斉に学校や職場を離れ、トランプ政権の移民取り締まり強化とICEの活動に抗議した。これは今月ミネソタ州ミネアポリスで連邦捜査官による市民への銃撃で2人が死亡したことを受けたもので、反発が全国規模へ拡大している。
ミネアポリスでは今月、ICE捜査官による銃撃で看護師の男性(37歳)が死亡。同じくICE捜査官により37歳の女性が頭を撃ち抜かれて即死した。両事件は市民の間で大きな波紋を呼び、連邦政府による大規模移民取り締まり作戦への批判が一段と強まっている。
30日の抗議行動は数十州にわたり多数の都市で実施された。ミネアポリス中心部の連邦ビル前やロサンゼルス、サンフランシスコ、ニューヨークなど主要都市ではデモ行進や集会が行われ、参加者たちは「ICEは出て行け」「学校も職場も休もう」といったプラカードを掲げた。多数の学生が学校を抜け出して参加し、企業の一部は人権団体への寄付などで連帯を示した。
抗議デモは組織的な性格も持ち、主催者は「No Work, No School, No Shopping(仕事も学校も買い物もしない)」というスローガンのもと、移民取り締まり政策の転換とICEの解体を求めている。また、全国で街頭イベントや集会が計画され、数千件規模の催しが同日実施されたとの報道もある。
これらの動きは政治的な波及効果も見せており、ホワイトハウスと連邦議会内で移民政策とICE予算を巡る議論が激化している。民主党の一部議員は過剰な取り締まりと連邦予算の使途に反対し、ICE活動の見直しを強く求めている。一方でトランプ政権は治安維持と不法移民対策の正当性を主張し、現行の強化方針を堅持する立場を崩していない。
司法省は男性の死について調査を開始し、映像や証言を精査している。この捜査は事件の背景と対応の適否を明らかにすることが期待されているが、抗議側は透明性の高い調査と責任者の説明責任を求めている。
今回の全国抗議は米国内で移民取締りと連邦執行機関の役割に対する深刻な対立が存在することを改めて示した。参加者の多くは暴力的手段ではなく平和的な表現を訴えているものの、デモが今後どのような政策的成果につながるかは不透明である。
