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全米で反ICEデモ、ミネアポリスの女性射殺事件に抗議、逮捕者も

ミネアポリスでは7日にこの女性が死亡、オレゴン州ポートランドでもICE関係の銃撃で2人が負傷したことを受け、数百を超える集会やデモが10日に実施された。
2026年1月10日/米ミネソタ州ミネアポリス、移民税関捜査局(ICE)に抗議するデモ(AP通信)

ミネソタ州ミネアポリスで移民税関捜査局(ICE)の捜査官が37歳の女性を射殺した事件を受け、全米各地に反ICE抗議デモが広がっている。ミネアポリスでは7日にこの女性が死亡、オレゴン州ポートランドでもICE関係の銃撃で2人が負傷したことを受け、数百を超える集会やデモが10日に実施された。

ミネアポリスではICEが大規模な移民摘発作戦を行うさなか、車を運転していた37歳女性がICE職員に頭部を撃たれて死亡した。この事件を受け、10日には数千人規模の抗議者が集まった。デモは厳しい寒さの中、中心部の公園から周辺の通りに広がり、「ICEは出ていけ」「正義を」といったプラカードを掲げながら行進した。

抗議者の1人はAP通信の取材に対し、「誰もが安全を感じられない現状は受け入れられない」と語り、ICEの存在そのものに強い不満を示した。

一方、前夜に別の抗議集会がミネアポリスのホテル前で行われた際には、一部が暴徒化し、抗議者が氷や雪、石を投げて警官隊と衝突した。ミネアポリス警察によると、この際に1人の警察官が軽傷を負い、29人が一時拘束されたという。

市当局、ミネアポリス市長とミネソタ州知事は平和的な抗議の重要性を強調し、破壊行為や暴力を行う者には法的措置が取られると警告した。市長はトランプ政権の強硬な移民政策が緊張を助長していると批判する一方、混乱に乗じた暴力行為には反対の立場を示した。ワルツ(Tim Walz)州知事も「暴力的な振る舞いは許されない」と述べた。

オレゴン州ポートランドでもICE関連の銃撃事件に抗議するデモが行われ、参加者が連邦施設前でプラカードを掲げた。

こうした抗議は「ICE Out for Good(ICEを永遠に追い出せ)」などの運動名のもと、全国1000カ所以上で計画され、ニューヨーク、フロリダ、コネチカット、アリゾナ、ノースカロライナなど多くの州で集会が開かれた。参加者らはICEの廃止や、銃撃事件の徹底的な調査と責任追及を求めている。

また一部では、ミネソタ州議員らがICE施設への立ち入りを求めた際に一時的に許可された後、退去を要求される場面もあり、透明性と監視の必要性を訴える声も上がった。

支持者側は、移民取り締まり強化が地域社会に恐怖を生んでいると批判し、平和的な抗議を通じて根本的な政策変更を求める姿勢を示している。反対派はトランプ政権の見解として、銃撃は捜査官の正当防衛だったと主張。今後の調査結果が注目されている。

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