米国2026年1月消費者信頼感「急落」、コロナ禍下回る水準に
民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した1月の消費者信頼感指数(コンフィデンス・インデックス)は前月から9.7ポイント低下して84.5となり、2014年5月以来の低水準となった。
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米国の2026年1月の消費者信頼感が急落し、2014年以来の最低水準となったことが27日、明らかになった。米経済に対する不安が強まり、個人の景況感が大幅に悪化している実態が浮き彫りとなった。これを受けて今後の景気動向に不透明感が一段と増している。
民間調査機関コンファレンス・ボードが発表した1月の消費者信頼感指数(コンフィデンス・インデックス)は前月から9.7ポイント低下して84.5となり、2014年5月以来の低水準となった。これは新型コロナのパンデミック下の最低値も下回る数字だ。短期の所得や企業業況、雇用見通しを示す期待指数は65.1に落ち込み、景気後退の警戒水準とされる80を12カ月連続で下回った。現在の経済状況を示す指数も113.7に低下した。
コンファレンス・ボードはレポートの中で「1月に信頼感が急落し、現在の状況と将来の見通しへの不安が深まった」と述べ、指数の5つの構成項目すべてが悪化したことを指摘した。消費者回答には、ガソリンや食料品など日常生活の物価への懸念が根強く表れ、関税・貿易や政治、労働市場、健康保険、国際情勢への不安も増加しているという。
特に労働市場に対する見方が悪化している点が目立つ。調査によると、雇用が「豊富」と答えた消費者の割合は23.9%に低下し、12月の27.5%から大きく減少した。一方、「仕事を見つけにくい」とする回答は20.8%に上昇し、前月の19.1%を上回った。こうした動きは、企業が採用を控える「ロー・ハイヤー、ロー・ファイア(低い採用、低い解雇)」の状況が続いていることを反映しているとの見方がある。
実際、労働省の最新データでは、2025年12月の雇用者数の増加は5万人にとどまり、11月の5万6千人とほぼ変わらなかった。失業率は4.4%で安定しているものの、求人や採用の伸びは鈍い。年間を通じての雇用増加数も2025年は58万4000人と、2024年の200万人超と比べて大幅に減少した。こうした労働市場の「もたつき」が消費者心理を悪化させているとの分析がある。
今回の信頼感低下は、物価上昇への懸念が根強いことを背景にしている。インフレは一段落した兆しを見せるものの、依然として多くの家庭にとって生活費の負担感が強く、実質所得や貯蓄への不安が払拭されていない。加えて、トランプ関税や政治的対立、保険制度の不透明感、国際情勢の緊張など、多岐にわたる要因が消費者心理を冷え込ませている。
一方で、米国経済の基調自体は消費支出の堅調さなどを背景に成長を続けているとの指標もある。政府統計では、2025年後半にかけて実質GDPが予想以上のペースで拡大したとの推計も示されており、信頼感指数の低迷と経済実態との乖離が指摘される場面もある。
専門家は、今回の信頼感の急落が単なる一時的な現象にとどまるのか、それとも持続的な消費者心理の悪化を示すのかを注視している。年初以降の物価動向や雇用環境の変化、さらには金融政策や国際情勢の影響が今後の景気見通しに重要な役割を果たすことになる。政策当局や企業は、消費者の不安を和らげるための対応策を模索する必要がある。
