航空大手エア・カナダ、17日夜に運航再開へ、客室乗務員ストで大混乱

このストは夏の旅行シーズンを直撃し、10万人を超える旅行者が足止めを食らった。
2025年8月16日/カナダ、ブリティッシュコロンビア州のバンクーバー国際空港、エア・カナダの客室乗務員(ロイター通信)

航空大手エア・カナダは17日、客室乗務員らがストライキを中止し、業務に復帰する予定であると明らかにした。

政府は前日、エア・カナダの客室乗務員らによるストを終了させ、労使交渉の行き詰まりを打破するため、仲裁を強制する措置を講じた。

このストは夏の旅行シーズンを直撃し、10万人を超える旅行者が足止めを食らった。

エア・カナダは声明で、「17日夜に運航を再開する予定であるが、通常の業務体制に戻るまでには数日かかる見込みである」と説明した。

また同社は「運航スケジュールが安定するまでの7~10日間、一部の便がキャンセルされる可能性がある」と述べた。

政府は労働組合がストを開始してから半日後、労働相が仲裁委員会に対し、両者に拘束力のある仲裁を命じ、ストの即時終了を命じるよう要請した

労働相は約1万人の客室乗務員に職場復帰を命じ、経済に打撃を与えるべきではないと指摘。トランプ米政権が課した前例のない関税にも言及した。

エア・カナダは仲裁委員会主催の労組との交渉が妥結するまでの間、組合員との現在の契約を延長すると発表した。

労組は8ヶ月に及ぶ会社との交渉の末、16日にストを開始。この結果、会社は700便の運航をキャンセルし、約13万人の旅行者が代替手段を探したり、滞在を余儀なくされた。

労組は会社に飛行間の地上待機時間や乗客の搭乗支援に要する時間に対する補償を求めている。客室乗務員の就労時間は飛行機が移動している間のみ、カウントされる。

労使は賃上げ交渉でも対立している。

会社は4年間で38%の賃上げを提案。労組はこれを不十分とし、さらなる賃上げを求めている。

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