▽事件は州都アトランタの南方約240キロにある州立刑務所内で9日夜に発生した。
米ジョージア州の刑務所でギャングがらみの暴力事件が発生し、9人の受刑者が刺し傷や切り傷を負い、病院で手当てを受けた。当局が10日、明らかにした。
それによると、事件は州都アトランタの南方約240キロにある州立刑務所内で9日夜に発生。ギャング絡みの抗争で9人が負傷し、病院に搬送されたという。
州矯正局は声明で、「9人の受刑者が刺し傷や切り傷を負い、うち5人が入院したが、いずれも命に別条はない」と述べた。
4人は手当てを受けた後、刑務所に戻った。
当局によると、刑務官にケガはなかったという。
暴力の原因は調査中。刑務所内に刃物が持ち込まれた経緯も分かっていない。ABCニュースは関係者の話しとして、「複数人がナイフとみられる刃物を所持していた」と伝えている。
州矯正局は安全が確認されるまで、受刑者の自由時間を制限するとしている。
州議会は13日から始まる会期中に、刑務所における暴力に対処する法案を提出する予定である。
司法省は昨年11月、ジョージア州の刑務所の状況を「非人道的」と評し、「刑務官は暴力を横行させることによって、憲法修正第8条(過度の保釈金や過度の罰金、残酷で異常な刑罰を課すことを禁じる)に違反している」と指摘。州政府に刑務所の運用を見直すよう命じていた。