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99歳男性が強盗被害、2万ドル奪われる、警察が捜査中 米ニューヨーク市

事件は22日の午前10時頃に発生。99歳の男性が暴行を受け、2万ドルを奪われた。
パトライトと規制線5(Getty Images)

ニューヨーク市のワシントンハイツ地区で強盗傷害事件が発生し、警察が捜査に当たっている。市警が26日、明らかにした。

それによると、事件は22日の午前10時頃に発生。99歳の男性が暴行を受け、2万ドルを奪われた。

容疑者はアパートの部屋の前にいた男性につかみかかり、室内に押し込み、喉に拳銃を突きつけた。

その後、容疑者は約2万ドルを奪い徒歩で逃走した。

市警によると、男性は市内の病院に搬送され入院中。指2本を骨折し、手の甲に裂傷を負っていた。

市警は防犯カメラの映像を公開し、容疑者を指名手配。市民に情報提供を呼びかけている。

米国における強盗事件は、長年にわたり深刻な社会問題となってきた。FBIの統計によると、強盗は「暴力犯罪」の主要カテゴリに含まれ、殺人や性的暴行、加重暴行と並んで扱われる。強盗は窃盗と異なり、被害者に対する脅迫や暴力を伴う点が特徴であり、銃器の使用率が高いことが米国特有の事情である。

2020年代に入ってからは、都市部での強盗事件数は一部増加傾向を示し、とりわけニューヨークやシカゴ、フィラデルフィアなどの大都市で報告件数が目立つ。背景には、銃の普及、貧困や格差の拡大、麻薬取引やギャング活動があるとされる。また、コロナ禍における経済的混乱や治安悪化も影響したと指摘される。

一方で、1990年代と比較すると事件数は全体的に減少しており、これは治安対策の強化や防犯技術の発達による効果とされる。ただし銃社会である限り、強盗の危険性は常に存在し、夜間の外出や治安の悪い地域では今も高いリスクが伴う。米国社会において強盗は依然として身近な脅威であり、個人や地域社会の安全保障に直結する重大な課題となっている。

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