◎秋の米大統領選でトランプ氏が勝利した場合、国境警備が強化される可能性がある。
2024年7月22日/メキシコ、チアパス州シウダーイダルゴ郊外、米国を目指す移民(AP通信)

米国への亡命を希望する約2000人の移民が23日、メキシコ南部チアパス州タパチュラの国境から北部の米国境に向けて出発した。

この2日前には数百人の移民グループが同州シウダーイダルゴから出発している。

秋の大統領選でトランプ(Donald Trump)前大統領が勝利した場合、国境警備が強化される可能性がある。移民たちはこれを恐れ、選挙前に米国に入りたいと考えている。

現地メディアによると、家族連れ、赤ん坊を抱えた女性、親に付き添われた子供、そして多くの大人たちは南部国境近くのタパチュラに集まり、夜明け前に出発したという。

AP通信の取材に応じた男性は、「少なくとも1日40キロ歩き、来月中には米国境にたどり着きたい」と語った。

一部の移民はバイデン(Joe Biden)大統領が選挙戦から撤退したことを知らなかった。

ロイター通信の取材に応じたベネズエラ出身の女性は、「私を含むここにいる全員は勤勉な人間であり、米国で働きたいと思っている戦士です」と語った。

ビザなしで入国した移民に渡航許可が下りることはめったになく、何千人もの移民がメキシコ中央部と北部の検問所で入国管理局に拘束され、バスで南部国境の町まで送り返される。

移民問題は米大統領選の争点のひとつになっている。トランプ氏は再選すれば「国境の壁」建設を再開し、ビザを持たない不法移民を強制送還すると公約に掲げている。

子供連れの女性はAPの取材に対し、「移民の国、米国から移民を一掃すると言っているトランプが負けることを心から願っている」と語った。

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