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ゼレンスキー大統領「ウクライナ空軍の戦力強化が必要」

ゼレンスキー氏は軍幹部と協議し、特に民間地域を標的にしたロシアのドローンやミサイル攻撃に対して空軍と防空システムがより効果的に対処できるよう対策を強化する方針を示した。
2026年2月6日/ウクライナ、南部ザポリージャ州、ロシア軍の空爆を受けた野良犬保護施設(AP通信)

ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は6日、国内の一部地域におけるウクライナ空軍の活動について「満足できない」と評価し、ロシア軍による大規模なドローン攻撃への対応能力の改善を進める必要があると述べた。ゼレンスキー氏は軍幹部と協議し、特に民間地域を標的にしたロシアのドローンやミサイル攻撃に対して空軍と防空システムがより効果的に対処できるよう対策を強化する方針を示した。

この数カ月、ロシア軍はドローンや誘導爆弾などを用いた航空攻撃を繰り返し、ウクライナの送電網を重点的に狙っている。この結果、首都キーウや他地域で停電が発生し、厳しい冬の中で暖房や給水が途絶える家庭が相次いでいる。イギリス国防省もウクライナの電力網が「冬季の中で最も深刻な危機」にあると報告している。

ロシア軍による空襲は各地で人的被害や破壊をもたらしている。南部ザポリージャ州の住宅地では6日、ドローン攻撃により複数人が負傷し、アパート18棟が損壊した。また、同州の野良犬保護施設も攻撃を受け、13匹の犬が死に、数匹が負傷したと地元当局が伝えた。こうした状況の中で、ゼレンスキー氏は冬季の生活インフラへの打撃への懸念も繰り返してきた。

ロシア軍はウクライナ空軍の防空部隊に対抗しながら継続的な攻撃を行っている。ロシア国防省は6日、37〜38機のウクライナ製ドローンを迎撃したと発表した。これによりブリャンスク州の一部で停電が起きたとされる。さらにウクライナ側もロシア領内の電力施設をミサイルで攻撃し、ベルゴロド市の電力供給に影響を及ぼしたとの報道がある。

戦闘は地上でも継続中だ。ウクライナ軍のシルスキー(Oleksandr Syrskii)総司令官によると、前線は東部から南部にかけて約1200キロにわたって伸びているという。両軍がドローン技術を進化させているため、戦線付近の「危険地帯」は最大20キロにまで達しているとの分析も示された。

ウクライナはロシアによる侵攻からまもなく5年目を迎えるが、米国が仲介する和平交渉には依然として打開策が見られない状況が続いている。ゼレンスキー氏は和平交渉を米国で実施する可能性を示しつつも、攻撃の激化が交渉進展の障害となっていると指摘している。

このようにロシア軍のドローン・ミサイル攻撃がウクライナの民生インフラに大きな影響を与える中、空軍と防空体制の強化が喫緊の課題となっている。ウクライナ政府は冬の厳しい気象条件下でも国民の安全と生活インフラを守るため、軍事力の改善と同時に国際的な支援を求めている。

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