ゼレンスキー氏「安全の保証」改めて要求、和平協議停滞
和平協議は現在、ウクライナ、米国、ロシアの三者で継続されているが、安全の保証の内容や形式について各国の見解が一致していないために停滞している。
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ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は14日、ドイツ・ミュンヘンで開かれている安全保障会議の場で、ロシアとの戦争を終結させる和平協議に関して、同盟国との間に「核心的な疑問」が残されていると述べた。とりわけ、ウクライナが要求する「安全の保証」を巡る合意内容について具体性が欠けているとの懸念を示した。
ゼレンスキー氏はまず、米国や欧州諸国がこれまでウクライナに提供してきた防衛システムや軍事支援に対して謝意を表したうえで、「戦争終結に向けた合意よりも先に安全の保証の実効性について明確にする必要がある」と強調した。これはロシアが全面侵攻を開始して以降、ウクライナ側が和平条件の中心として重視してきた要求だ。
和平協議は現在、ウクライナ、米国、ロシアの三者で継続されているが、安全の保証の内容や形式について各国の見解が一致していないために停滞している。ウクライナ側は将来のロシアによる再侵攻を防ぐための強固な保証を求めているが、欧米側はその具体的な形や法的拘束力、期間、発動条件などで合意に至っていない。
ゼレンスキー氏はまた、交渉の中で協議されている「自由経済区」構想についても疑問を投げかけた。同構想は戦後のウクライナ東部で経済的な特区を設ける案だが、ゼレンスキー氏は外国軍がその区域を警備する場合のリスクを指摘し、プーチン(Vladimir Putin)露大統領が挑発行為を仕掛けた場合にNATO加盟国の部隊が撤退してしまうリスクなどを懸念材料として挙げた。
ゼレンスキー氏はさらに、東部ドンバス地方の扱いについても譲歩しない姿勢を再確認した。ロシアはウクライナに対して同地域を割譲するよう圧力をかけているが、ゼレンスキー氏は過去数年間、多くのウクライナ人が命を落として守ってきた地域であり、割譲は受け入れられないと強調した。
このような状況のなか、和平協議の次の局面として、スイス・ジュネーブでの三者協議が2月17~18日にかけて予定されている。ゼレンスキー氏はこの協議が「実質的なもの」になることを望むと述べたが、依然として交渉は難航する見通しだ。
一方で、停戦は実現しておらず、両陣営によるドローン攻撃や空爆が続いている。民間人の被害も多数報告され、和平合意が実現するまでには多くの課題が残されている。戦争終結には安全の保証の具体化と領土問題の解決、そして各国の政治的合意が不可欠となる見通しだ。
