フォンデアライエン氏、ウクライナへの部隊派遣「具体的な計画」策定中
ロシア・ウクライナ戦争後の「ウクライナの安全の保証」は戦後の平和維持と地域の安定に向けた最重要課題である。
とウクライナのゼレンスキー大統領(ロイター通信).jpg)
EUの執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長は8月31日、ロシア・ウクライナ戦争後のウクライナの安全保障の一環として、多国籍軍の派遣に向けた具体的な計画を策定中であると明らかにした。
フォンデアライエン氏は英経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のインタビューで、「この計画には米国の”能力”による支援が含まれる」と語った。
またフォンデアライエン氏は「トランプ(Donald Trump)米大統領がウクライナの安全の保証として、米国の存在が抑止力になることを確約した」と述べた。
FTによると、欧州主導の数万人規模の部隊がウクライナに派遣される可能性があり、米国は指揮統制システムや情報・監視網などを提供する見通し。
フォンデアライエン氏はこのこの取り決めについて、ワシントンDCで8月18日に行われた米欧首脳らによる会合で合意に至ったと明らかにした。
FTは外交筋の話しとして、「ドイツ首相、イギリス首相、NATO事務総長、フォンデアライエン氏らがマクロン(Emmanuel Macron)仏大統領の招きで9月4日にパリに集まり、ウクライナに関するハイレベル協議を行う見通し」と伝えている。
ロシア・ウクライナ戦争後の「ウクライナの安全の保証」は戦後の平和維持と地域の安定に向けた最重要課題である。
ウクライナはロシアの侵略に対抗するために、国際的な支援を求めており、特にNATOやEUからの安全保障の確保を重要視している。
ロシアはウクライナのNATO加盟を認めないため、それに近い「集団防衛」の枠組みを得る案が挙げられている。
ただし、これにはロシアの強い反発が予想され、地域的な緊張が高まる恐れもある。
また、ウクライナの安全保障に関しては、武器供与や経済支援を通じて、国際社会がウクライナの防衛能力を高めることも重要となる。
加えて、戦争終結後もロシアとの外交的関係をある程度維持し、安定した安全保障体制を構築するための多国間協力が求められる。