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顔の「むくみ」を一瞬で解消?世の中そんなに甘くない

結局のところ、短時間でむくみを抑える「バズる」トリックは一時的な見た目の変化をもたらすことはあっても、長期的な効果や健康への影響については限定的なものが多い。
フェイスケアのイメージ(Getty Images)

近年、ソーシャルメディア上で「顔のむくみを一瞬で解消する」として拡散されている美容トリックが注目を集めている。一部の「デパフ(depuff/むくみを取り除くの意)」は短時間で顔の腫れを抑えるように見えるが、皮膚科医や美容専門家はその効果や安全性について慎重な見解を示している。

話題になっている方法の一つが、冷たい刺激を利用するテクニックだ。氷や冷却ローラーを顔に当てると、血管が収縮して一時的に腫れが引いたように見える。この考え方は、冷水を使うとむくみが軽減するという美容常識にも通じているが、根本的なむくみの原因を解決するわけではないと専門家は指摘する。

また、リンパの流れを促すとされるマッサージや特定の器具を用いる方法も人気だ。これらは顔や首周辺の血行やリンパの循環を改善することを目指しており、じっくりと時間をかけて行うと一部の人に効果が感じられる場合がある。しかし、専門家はこうしたセルフケアも永続的な効果を保証するものではなく、むくみの根本原因に対処する生活習慣の改善が重要だと指摘する。

近年特に話題になったフェイス・デパフのトレンドとして、ティックトック(TikTok)などで「耳にゴムバンドをかける」という手法がある。これは韓国発の美容ハックとして拡散し、短時間でむくみが軽減するとする投稿が多数見られる。ただし、米国の皮膚科医らはこれについて科学的根拠がなく、血流を制限する可能性があるとして注意を促している。ゴムバンドによる圧迫は一時的に顔を引き締めて見せるかもしれないが、バンドを外せば元に戻るとしており、むくみの長期的な改善にはつながらないという。

専門家が共通して強調するのは、むくみの本質的な原因に目を向ける必要性だ。むくみは過剰な塩分摂取や睡眠不足、アレルギー反応、長時間の座りっぱなしなど、生活習慣や体内環境が影響していることが多い。このため、塩分やアルコールの摂取を控えめにし、十分な水分補給や睡眠を確保すること、適度な運動でリンパや血流を促進することがむくみ対策として効果的だとしている。

さらに、むくみと同じように顔が大きく見える原因としては、脂肪やたるみなど別の要因もあり、これらには別のアプローチが必要になる。単に顔が腫れて見えるだけでなく、体全体の健康状態を考えた総合的なケアが大切であるという見方が広がっている。

結局のところ、短時間でむくみを抑える「バズる」トリックは一時的な見た目の変化をもたらすことはあっても、長期的な効果や健康への影響については限定的なものが多い。皮膚科医らは、過度な信頼や誤った使い方による肌トラブルを避けるため、基本的な生活習慣の改善を優先させるべきだと警告している。

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