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▽ドイツでは2月23日に連邦議会選挙が行われる。
ヴァンス米副大統領(右)とドイツ極右のワイデル党首(Getty Images)

米国のバンス(JD Vance)副大統領は14日、訪問先のドイツ・ミュンヘンで極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」のワイデル(Alice Weidel)党首と会談した。

バンス氏の報道官は会談の詳細を明らかにしなかった。AP通信によると、バンス氏は最大野党・キリスト教民主同盟(CDU)のメルツ(Friedrich Merz)党首とも会談したという。

ワイデル氏の広報担当者はバンス氏との会談を確認し、「2人はバンス氏が宿泊するホテルで約30分間会談し、ウクライナ戦争、ドイツの国内政策、言論の自由などについて議論した」と明らかにした。

ドイツでは2月23日に連邦議会選挙が行われる。最新の世論調査によると、反移民、反イスラムを推進するAfDの支持率は20~21%で推移し、中道右派のCDUに次ぐ支持を集めている。

AfDは2013年に発足した極右政党で、過去の党首は過激な政策を掲げ、情報機関の監視対象になっている。2014~15年のシリア難民危機時には移民に対する批判を利用して支持を集め、2017年に連邦議会に進出した。

AfDの支持率は堅調に推移しているが、他政党はAfDとの連携を拒否しているため、ワイデル氏が首相に就任する可能性は低い。

しかし、CDUは先月、反移民法案でAfDと連携し、物議を醸した。ドイツの主要政党は「ファイアウォール」と呼ばれる政策を共有し、極右との連携を拒んでいる。

ファイアウオールは「主流政党はAfDとのいかなる協力も排除する」というドイツ政界の長年のタブーを指す。

バンス氏はこのキャッチフレーズを念頭に置き、ミュンヘン安全保障会議で次のように述べた「民主主義は国民の声が重要であるという神聖な原則の上に成り立っている。ファイアウォールが存在する余地はない」

「この大陸の有権者で何百万人もの未審査の移民に門戸を開くために投票所に足を運んだ者はいない」

ショルツ(Olaf Scholz)独首相は地元ラジオのインタビューでこの発言を「異例」と批判。「ドイツには極右を拒む正当な理由がある」と語った。

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