米・中東諸国、ウクライナのドローン撃墜技術に”熱視線”
ウクライナはロシアの侵攻開始以降、ロシア軍が多数のシャヘドを戦術に用いる中で、比較的低コストな迎撃手法やドローンハンターの戦術を発展させてきた。
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米国と中東諸国がウクライナのドローン対処ノウハウに関心を示す一方で、ロシア・ウクライナ間の和平協議は停滞している。ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は5日、米国とアラブ首長国連邦(UAE)、カタール、バーレーン、ヨルダン、クウェートの各国首脳と最近数日内に協議したことを明らかにした。
これらの国々はイラン製自爆ドローン「シャヘド」に対する防衛協力を求めているとし、ウクライナが戦場で培ったドローン対策の専門知識が国際的な需要を高めているという。
ウクライナはロシアの侵攻開始以降、ロシア軍が多数のシャヘドを戦術に用いる中で、比較的低コストな迎撃手法やドローンハンターの戦術を発展させてきた。このノウハウを他国と共有することについてゼレンスキー氏は、「ウクライナ自身の防衛力を弱めず、かつロシアとの戦争を終結させる外交努力に活用できる場合に限り支援する」と強調した。
中東地域では、イランが米国とイスラエルによる軍事作戦に対抗してシャヘドを各地に展開、これが各国の安全保障上の課題となっている。これを受けて米側がウクライナの経験を活かした共同対策を模索しているという。ゼレンスキー氏は「私たちは、ウクライナを支援し正当な終結に導く者を戦争から守る」と述べ、連携の意義を訴えた。
こうした動きはウクライナとロシアとの間で予定されていた米国仲介の和平協議が遅延している状況のなかで進展している。ゼレンスキー氏は中東での戦闘激化を理由に、今週実施予定だった3国協議(ウクライナ、ロシア、米国)が延期されたことを明かした。戦況や政治情勢が安定次第、協議を再開したいとしているが、現時点で具体的な日程は示されていない。
国際社会ではロシア・ウクライナ戦争が欧州最大の紛争であり続ける中、中東情勢に対する関心も急速に高まっている。関係国は双方の安全保障戦略を調整する必要に迫られており、ウクライナによるドローン対策技術の共有はその一例となっている。専門家は、こうした協力が地域の防衛力強化だけでなく、ウクライナに対する国際的支援の深化につながる可能性があると指摘する。
ただし、ウクライナ側はドローン対策の提供に慎重であり、自国の防御能力を損なわない範囲での協力に限定する姿勢を崩していない。このため伝達可能な技術や戦術の範囲、提供形態については今後の調整が必要となる見通しだ。
