▽昨年地中海で行方不明になった移民は2275人。2014年以降の行方不明者総数は3万1180人となった。
イタリア南部沖で保護された移民の子供(Getty Images)

国連児童機関(ユニセフ)は2日、地中海で発生した移民船事故により20人が行方不明となったことを受け、各国政府に対し、移民の子供たちの安全を最優先するよう求めた。

ユニセフによると、イタリア南部ランペドゥーザ島沖で大晦日に移民船が転覆し、8歳の少女を含む少なくとも20人が行方不明になったという。

アフリカ北部・チュニジアから先月出港した移民船も行方不明になり、その後、11歳少女がランペドゥーザ島沖で救助された。少女は木の枝などにつかまって数日間海上を彷徨った。

国連の専門機関である国際移住機関(IOM)によると、昨年地中海で行方不明になった移民は2275人。2014年以降の行方不明者総数は3万1180人となった。

その大部分がアフリカ北部のリビアとチュニジアから出港した移民とみられる。

ユニセフは各国政府に対し、難民に関する国際法の義務を果たし、子供たちの保護を優先するよう求めた。

またユニセフは「保護と家族再統合のための安全で合法的な経路を確保すること、協調的な捜索・救助活動、安全な下船、地域に根ざした受け入れ、庇護サービスへのアクセスも充実させる必要がある」と訴えた。

イタリア政府は地中海の移民を厳しく取り締まってきた。内務省の統計によると、昨年、船でイタリアに到着した移民は6万6317人で、23年の半分以下だった。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク