◎ICCは以前、この疑惑について外部調査を行うと公表していたが、誰を調査官に選ぶかは明らかにしていなかった。
国際刑事裁判所(ICC)のカーン(Karim Khan)主任検察官のセクハラ疑惑について、国連の内部監査チームが調査を行うことが明らかになった。AP通信が報じた。
それによると、フィンランドの外交官が国連主導の調査になることを認めたという。
APは10月末、カーン氏の女性補佐官が1年以上にわたって性的関係を強要され、自らの意思に反して身体を触られたり、スカートの中に手を入れられたと告発したと報じた。
カーン氏は女性への強要が続いていたとされる今年5月、パレスチナ・ガザ地区への侵攻を続けるイスラエルの首相、国防相、イスラム組織ハマスの最高指導者の逮捕状を請求していた。
カーン氏は当時、この告発をきっぱりと否定。この問題に詳しい関係者によると、この告発は「イスラエルの情報機関による中傷キャンペーンの一環としてなされた可能性がある」という。
カーン氏の補佐官は関係を迫られていると同僚の女性2人に打ち明け、この2人が不正行為の疑いでICCの監査チームに報告。カーン氏本人が尋問されることはなかった。
ICCは以前、この疑惑について外部調査を行うと公表していたが、誰を調査官に選ぶかは明らかにしていなかった。
APは情報筋の話しとして、「フィンランドの外交官は今週のICC会議で、国連の内部監査室(OIOS)がこの調査を主導することで落ち着いたと明らかにした」と伝えている。
カーン氏は今週、オランダ・ハーグの年次総会でウクライナ、ガザ、ベネズエラなどの紛争地域における戦争犯罪や残虐行為に関する調査の最新情報を提供した。