◎野党議員のイリーナ・ゲラシェンコ氏はハイヒール行進計画を性差別と呼び、平等ではないと非難した。
2021年7月2日/ウクライナ国防省のプレスリリース写真(ウクライナ国防省/AFP通信/Getty Images)

ウクライナの現地メディアによると、同国の国防省は8月24日の独立記念日に予定されている軍事パレードで、女性兵士にコンバットブーツではなくハイヒールを履かせて行進させる予定だという。

国防省のハイヒール行進計画は広範な怒りを引き起こし、ある議員は「上層部は女性兵士をかわいい人形だと思っている」と激怒した。

ウクライナはソビエト崩壊30周年と独立を記念して、8月24日に軍事パレードを開催する。国防省は「ハイヒールは規則の一部」と主張した。

野党議員のイリーナ・ゲラシェンコ氏は計画を性差別と呼び、平等ではないと非難した。

ウクライナの多くの国民もこの計画に懸念を表明し、議員グループはアンドリー・タラン国防相に謝罪を要求した。

国防省が公開したプレスリリース写真には、軍服を着た女性兵士たちが黒いパンプスを履いて行進の訓練を行っている様子が写っていた。

士官候補生のイヴァンナ・メドビッド氏は同省の情報サイトArmiaInformの中で、「私たちは初めてハイヒールでトレーニングしています」と述べた。「コンバットブーツよりも少し難しいですが、最善を尽くしています...」

ジャーナリストのヴィタリー・ポルニコフ氏はフェイスブックに、「軍は恥を知るべきだ」と投稿し、一部の当局者も「軍は中世の考えを持っている」と非難した。

ゲラシェンコ議員は声明の中で、「軍服とパンプスの写真はデマだと思っていた」と述べた。「それは平等ではなく性差別です。なぜ国防省は戦場で戦う女性兵士にパンプスを履かせたのでしょうか?彼らはコンバットブーツよりパンプスの方が戦いやすいと思っているのでしょうか?」

軍に仕えるマリア・ペルリンスカ氏は、軍事パレードは軍事力を誇示するものと強調したうえで、「計画は上級将校を満足させる」と述べた。

議会のオレナ・コンドラチュク副議長は、13,500人以上の女性兵士が現在進行中の戦争で分離主義者と戦ったと怒りを表明した。

国防省によると、ウクライナ軍に仕える女性兵士は31,000人以上で、そのうち4,000人が将校だという。

ロシアは2014年のクリミア併合後、半島の北に位置するドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の分離主義者を支援し、ドンバス戦争を引き起こしたうえで両国の独立を承認したが、ウクライナと国際社会はこれを認めていない。

2021年7月2日/ウクライナ国防省のプレスリリース写真(ウクライナ国防省/AFP通信/Getty Images)
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