◎ウクライナ軍は4月下旬にパトリオットを初めて受領した。
ウクライナ空軍は6日、米国製の地対空迎撃ミサイルシステム「パトリオット」でロシアの極超音速ミサイルを撃墜したと明らかにした。
空軍の報道官によると、パトリオットは今月4日に首都キーウに撃ち込まれた空中発射型の極超音速弾道ミサイル「キンジャル」を撃墜したという。
ウクライナ軍がパトリオットを使ったと認めたのはこれが初めて。
ウクライナ軍のザルジニー(Valeriy Zaluzhny)総司令官もSNSの投稿でこれが事実であることを認めた。
空軍の報道官は6日に放送されたウクライナ公共放送のインタビューで、「我々はキンジャルを撃墜した」と明らかにした。「それは5月4日の夜間攻撃中に起こりました。同盟国が供与してくれた強力なパトリオットは自称最強ミサイルを撃墜したのです...」
キンジャルはロシアの最新鋭兵器のひとつである。ロシア軍によると、それは空中発射型で、射程距離は最大2000km、音速の10倍で飛行し、迎撃は困難だという。
キンジャルは極超音速と弾頭の重さを利用して、敵の地下壕やトンネルなど、厳重に要塞化された標的を破壊できると考えられている。
ウクライナ軍は以前、手元にある兵器でキンジャルを撃墜することは困難と認めていた。
空軍の報道官はインタビューの中で、「ロシアはパトリオットを米国の時代遅れの兵器と呼び、ロシアの兵器は世界一だと言っていた」と語った。「パトリオットがテロ国家の自称最強兵器に対して効果的に機能することを確認できました...」
また報道官はキンジャル撃墜を「衝撃」と評し、パトリオットが迎撃困難と恐れられていた極超音速ミサイルを撃ち落としたことでロシアは大きな衝撃を受けていると述べた。
ウクライナ軍は4月下旬にパトリオットを初めて受領した。
ウクライナ政府はパトリオットの数や配備場所を明らかにしていないが、米国、ドイツ、オランダから供与されたものであることが分かっている。