◎電力部門の技術者たちはウクライナとEUの送電網を接続し、ウクライナとロシアの送電網を切り離した。
欧州送電系統運用者ネットワーク(ENTSO-E)は28日、ウクライナと近隣諸国を結ぶ送電線(電力系統)の運用を今週末にも開始すると発表した。
ベルギーのENTSO-E本部は声明の中で、「今年3月の商用電源周波数同期に続き、6月30日から電力取引を開始する」と述べている。
ロシアの侵攻後、電力部門の技術者たちはウクライナとEUの送電網を接続し、ウクライナとロシアの送電網を切り離した。モルドバとウクライナ・EUの周波数もすでに同期されている。
世界最大の送電網を運営しているENTSO-Eはウクライナ・ルーマニア間、ウクライナ・モルドバ間の電力系統の運用を開始するとした。
その他の電力系統(ウクライナ・スロバキア、ウクライナ・ハンガリー、モルドバ・ルーマニア)については後日運用を開始する予定で、ENTSO-Eによると、今回運用を開始する電力系統の容量は100MWに設定されているという。
ENTSO-Eは3月の声明で、電力系統の接続はウクライナとモルドバの電力供給の信頼性を向上させると述べていた。
ウクライナとモルドバの送電網はこれまで、ロシアとベラルーシも含む東側の電力系統に接続されていた。