◎ロシアはアウディーウカを完全包囲するために、この地域に追加部隊を配備した。
ウクライナ当局は14日、ロシア軍が5日連続で東部ドネツク州アウディーウカに猛攻撃を仕掛け、激しい戦闘が続いていると報告した。
ウ軍参謀本部によると、ロシアはアウディーウカを完全包囲するために、この地域に追加部隊を配備したという。
ウクライナのシルスキー(Oleksandr Syrskyi)陸軍司令官は14日、東部と北部の戦況に言及。「ここ数日のロシア軍による攻撃で戦況は著しく悪化している」と説明した。
アウディーウカの作戦に関与するウ軍担当官は国営テレビのインタビューで、「ロシアは連日連夜、民間インフラや住宅地を砲撃している」と語った。
アウディーウカには民間人約1600人がとどまっているとされる。
ロシアのネベンジャ(Vassily Nebenzia)国連大使は13日、安保理理事会の中で、「東部の戦闘激化はウクライナにおけるロシア軍の作戦が新たな段階に達したことを意味する」と述べていた。
またネベンジャ氏は「ロシア軍は数日前から東部戦線の対応を切り替え、ウクライナの反転攻勢を抑え込んだ」と主張していた。
ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は今週初め、アウディーウカ周辺で活動するウ軍はロシアを寄せ付けず、領土を堅守していると述べていた。
ドネツク州のウクライナ当局によると、この地域に対するロシア軍の直近24時間の砲撃で民間人少なくとも22人が負傷したという。
南部ヘルソン州ではロシア軍の砲撃で60歳と42歳の女性が死亡した。
シルスキー氏はフェイスブックに投稿した声明でこう言及している。「ドネツク州で敗戦したロ軍部隊は再編制され、アウディーウカとその周辺地域を取り囲むように前進している」
一方、ロシア国防省は14日、南部ソチ近くの黒海上空に飛来したウ軍のドローン2機を撃墜したと発表。ロシア南部ベルゴロド州知事もウ軍のドローン1機が州内に飛来し、防空システムによって撃墜されたと報告した。