イギリス、フランスとの「移民送還協定」履行へ
両政府は先月、英仏海峡を渡った移民の一部をフランスに送還する計画で合意した。
とマクロン仏大統領(AP通信).jpg)
イギリス政府は5日、小型船で同国に到着した一部の移民をフランスに送還する協定の履行に向けた作業を数日以内に開始すると発表した。
両政府は先月、英仏海峡を渡った移民の一部をフランスに送還する計画で合意した。
イギリスのスターマー(Keir Starmer)首相とフランスのマクロン(Emmanuel Macron)大統領はロンドンでこの合意を発表。イギリスに押し寄せる移民が急増する中、フランスにその一部を送還することとなった。
この合意に基づき、イギリスは海峡を渡ってきた移民の一部をフランスに送還する一方、イギリスでの難民申請が正当であると判断された移民を受け入れることになる。
反移民を公約に掲げるイギリスの新興右派政党「リフォームUK」は過去数カ月で支持率を一気に伸ばし、スターマー政権に圧力をかけてきた。
スターマー氏は不法入国した移民をルワンダに送還するという前政権の計画を破棄。人身売買組織を摘発し、そのビジネスモデルを破壊することで、移民問題をコントロールするとしてきた。
しかし、今年イギリスに到着した移民は2万5000人を超え、昨年同時期から60%近く増加している。
ロンドン市内にある移民収容施設では先週末、反移民と反差別を掲げる団体が対峙し、警察が出動した。
同様のデモは数週間前から各地で行われている。
フランスのルタイヨー(Bruno Retailleau)内相は5日、X(旧ツイッター)への投稿で、「この合意は人身売買組織を壊滅させるという明確な目的を持っている」と強調した。