◎昨年ドーバー海峡を渡った不法移民は4万5000人を超え、2021年の2万8000人を大きく上回った。

イギリスのブレイバマン(Suella Braverman)内相が18日、亡命希望者を強制送還する物議を醸す取り組みを推進するため、ルワンダに到着した。

ブレイバマン氏は訪問に先立ち声明を発表。「この移民政策は危険かつ違法な旅に対する強力な抑止力として機能するだろう」と主張した。

スナク政権はドーバー海峡を渡ってイギリスへの入国を試みる移民の数を減らしたいと考え、昨年ルワンダと協定を結んだ。

統計によると、昨年ドーバー海峡を渡った不法移民は4万5000人を超え、2021年の2万8000人を大きく上回った。2020年は約8500人。

ルワンダ政府はこの協定により、亡命希望者を保護する代わりにイギリス政府から最大1億4000万ポンドの融資を受ける。ルワンダで亡命を認められた者はそこで生活することとなり、認められなかった者は専用施設に送られる。

しかし、欧州人権裁判所(ECHR)は昨年6月、最初の移民がルワンダに送られる直前に待ったをかけた。ECHRはこの計画に「不可逆的な損害をもたらすリスクがある」と判断した。

人権団体はイギリスで新生活を目指す移民をルワンダの「劣悪な施設」に送ることを「虐待」「非人道的」「悪魔の所業」と呼んでいる。

イラン、イラク、シリア人などで構成される亡命希望者たちは今週、イギリス政府の送還決定に意義を申し立て、地裁は審理を許可した。

ブレイバマン氏はカガメ(Paul Kagame)大統領や内相らと会談し、協定について協議する予定だ。

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