◎この数カ月、数十万の鉄道・貨物・郵便職員がイギリス全土でストを決行し、企業と政府に賃上げを要求してきた。
イギリスの鉄道・郵便労働組合は8日、エリザベス女王(Queen Elizabeth II)が死去したことを受け、予定していたストライキを中止すると発表した。
この数カ月、数十万の鉄道・貨物・郵便職員がイギリス全土でストを決行し、企業と政府に賃上げを要求してきた。
国営郵便事業会社ロイヤル・メールの従業員11万5000人を代表する労組(CWU)は声明で、「ストは9日まで行う予定だったが、中止した」と述べている。
CWUはこの声明発表後、「女王と王室に敬意を表する」とツイートした。
CWUが先月末に行ったストは全国約1500の郵便局をマヒさせた。
CWUはインフレ率を考慮した賃上げを求めているが、政府はこれを却下している。イギリスの7月のインフレ率は10.1%に達し、40年ぶりの水準まで上昇した。
BBCニュースによるとCWUの書記長は政府が提案した2%の賃上げを拒否したという。
一方、全国の鉄道・海事・運輸部門の労働者約4万人を率いる労組(RMT)も9月15日と17日に予定していた2日間のストを中止すると発表した。
RMTは9日の声明で女王に敬意を表した。
RMTは7%の賃上げを要求しているが、会社が6月にこれを拒否して以来、断続的にストを行っている。
会社は7月に5%の賃上げを提案したが、BBCによると、労組は会社が「労働環境の改善と鉄道事業の近代化改革」を受け入れない限り、要求には応じないと回答したという。