イギリス政府、難民保護削減へ、移民大量流入で批判高まる中
政府は無許可で英仏海峡を渡りイギリスへの移住を目指す移民が急増する中、国民の反発を受け対応を迫られた形だ。
政府は無許可で英仏海峡を渡りイギリスへの移住を目指す移民が急増する中、国民の反発を受け対応を迫られた形だ。
マフムード（Shabana Mahmood ）内相は17日、亡命制度の見直しの一環として、議会下院で難民保護削減に向けた計画を発表する予定だ。
これは亡命の資格がない移民の国外退去を容易にするものである。
前保守党政権は難民申請手続きのために到着した移民をルワンダに送還する計画など、様々な移民・難民対策を導入したが、司法の介入などにより、大きな成果を上げることはできなかった。
スターマー政権はルワンダ送還計画を廃止。海上の取り締まりを強化することで移民の流入を防ぐと約束した。
内務省の統計によると、今年ボートで入国した移民は3万9000人を超え、24年通年の
3万7000人を上回った。
過去最高は22年の4万5774人。今年はこれと同水準になる可能性がある。
ロンドンでは数カ月前から移民の流入に反対するデモが定期的に開催され、10万人以上が参加することもあった。
反移民を推進する新興右派政党「リフォームUK」はこの間に支持率を一気に伸ばし、与党・労働党と最大野党・保守党に肉薄。次の総選挙で勝利した場合、欧州人権条約から脱退し、子供を含む不法入国者全員を即時に拘束・国外退去させると主張している。
統計局によると、2025年6月までの1年間の純移住者数は約43万1000人。前年同期の86万人から49.9%減少した。