イギリス当局、英仏海峡で移民拿捕、フランスに送還へ
イギリスとフランス両政府は先月、英仏海峡を渡った移民の一部をフランスに送還する計画で合意した。
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イギリス当局がドーバー海峡で複数の移民を拘束した。内務省が7日、明らかにした。
それによると、移民たちはフランスに送還されるまで専用施設に収容される予定。
イギリスとフランス両政府は先月、英仏海峡を渡った移民の一部をフランスに送還する計画で合意した。
イギリスのスターマー(Keir Starmer)首相とフランスのマクロン(Emmanuel Macron)大統領はロンドンでこの合意を発表。イギリスに押し寄せる移民が急増する中、フランスにその一部を送還することとなった。
この協定に基づき、イギリスは海峡を渡ってきた移民の一部をフランスに送還する一方、イギリスでの難民申請が正当であると判断された移民を受け入れることになる。
内務省は7日、X(旧ツイッター)に声明を投稿。「これは人身売買組織に報酬を支払ってイギリスに渡ろうとする全ての移民に対して、ボートに乗れば命を危険にさらし、お金を無駄にするというメッセージを送るものだ」と書いた。
一部の専門家はこの協定について、「フランスに送還される移民は少なく、移民の大半が難民申請を行うことでイギリスに留まることができるため、この協定は移民の抑止にほとんど効果がない」と指摘している。
反移民を公約に掲げるイギリスの新興右派政党「リフォームUK」は過去数カ月で支持率を一気に伸ばし、スターマー政権に圧力をかけてきた。
スターマー氏は不法入国した移民をルワンダに送還するという前政権の計画を破棄。人身売買組織を摘発し、そのビジネスモデルを破壊することで、移民問題をコントロールするとしてきた。
しかし、今年イギリスに到着した移民は2万5000人を超え、昨年同時期から60%近く増加している。